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サイタマの家編2 後編 ページ11

「今まで不運の連続だった…
ただの一般人だったのにいつの間にか
ヒーローなんかになっていて…

それでどんどん話に尾ひれがついていくのも
止められないし。

もし、これを言ったら
今まで騙して来た人達に
殺されるんじゃないかと思ったら…

もう後には引けなくて。」

自ら自分が弱いのだと打ち明けた彼。

「そうだったんですね。」

また再度湯呑みを持ち上げた私に
え?と彼は顔を向けてくる。

「…?えっと…はい?
あ、すいません。てっきり話はお終いかと…」

急いで机に置き戻して背筋を伸ばし、
また再度向き直った。

「おわり…なんだけど…」

「あ、そうなんですか?」

「いや、あまりにもA氏の反応が薄くて…
なんか予想外で。

今までのキング伝説とか嘘だったのかと、
問い詰められるかと…」

「…?」

キング伝説??何だそれは。

何やら深刻そうな顔で言ってはいたが
私は元から彼の伝説自体をよく知らないので…
なんというか、別に衝撃ですらなかった。

「あの…なんというか…うん。
共感出来る所は、多々ありますよ。」

きっとすごく大変だったのだろう…

「どんどん話が肥大して行って
自分でもコントロール出来ないほどに
誇張されていくって…

いかにもネット社会らしい感じ。」

少し心配そうな顔をする彼。

「それにサイタマさんの言っている事も
大体わかりました。」

私は腕を振り上げてちからこぶを作る。

「ようは今から
強くなれば良いって話ですもんね!」

「…A氏もかなり
脳筋みたいなことを言うんだね。」

ガクンと肩を落としたキングさん。

しかしながらさっきまでとは比べて
キングエンジンは幾分が静かになっていた。

「キング、筋トレしろ。」

「「…、」」

横から口を挟んで来た
何処かのハゲはそういうが…

いや、普通にそれだけでは無理がある。

「あまり口外できるような事
でもないらしいですから、
私もたまに付き合いますよ。

でも…なんか不思議ですよね。」

「何が?」

「いや、だってサイタマさん。
私、気配とか色々感じ取る事が出来るんですけど…

なんかキングさんの気配って
普通に師匠が怒った時並みの
強いオーラみたいなものがあるんですよ。」

「へぇ…」

「だからきっと色々変な勘違いが
起きてしまったんだと思います。」

実際には私も彼の気配を見て
こいつやばい、と本能的なモノで
感じ取っていたのだから。

彼の気迫は本物だ、それは断言できる。

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hiiragi(プロフ) - 更新、いつまでも待ってます😭🫶 (10月14日 3時) (レス) id: 17fc942396 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - ワンパンマンは今も大好きです、また熱が戻って来た時、見直しを兼ねて書き足していこうと考えている所存です。その時にまたどうぞよろしくお願いいたします。そして読者の方々には重ね重ねお詫び申し上げます。 (2022年5月16日 16時) (レス) id: 4417e7e43c (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - ゆゆゆさん» ゆゆゆさん、続きに期待して下さり本当にありがとうございます。この件ですが、ストックは底をつき、新たな話を作ろうにも作者の乏しい記憶力を鑑みると設定崩壊してしまうと考えており続ける事が難しいと見ています。折角の期待に応える事が出来ず、申し訳ありません… (2022年5月16日 16時) (レス) @page35 id: 4417e7e43c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - 面白いので続きを期待して待ってます!! (2022年5月16日 14時) (レス) @page35 id: 078838462a (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - リンさん» いえいえ、とんでもないです。お話を読んでいただけて、そしてコメントも…作者として本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2022年3月8日 9時) (レス) id: b140951648 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年11月20日 20時

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