もし「完璧」が存在するなら、私に神はいらない。【ワンパンマン】 (ページ18)

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過去編4 後編ページ18

「…どういうことです？」

「…A、

俺と共についてこい。」

彼はそう言いながら
ゆっくりと胡座をやめて立ち上がる。

「…どこに？」

「今までの話
聞いていなかったとは言わせないぞ？

耳を引きちぎられたいのか？」

「なっ、いやいや？！
おかしいでしょ？

と、突然、そんな事言われても…困るって、
だって私、此処に今までずっと居たし…」

「お前はお前自身を拒むこの世界に
まだ居たいとでも思っているのか？」

彼の言う通り、
私は別にこの場所に
思い入れなんて微塵もないが…

「いや…でも、
私はその…君の名前も知らないし？

知らない人にはついて行っては
駄目ですって言われてて…」

「俺はボロスだ。

これでお前は俺の名を
既に知っている事になるな。」

…いや、それ無理矢理過ぎん？

「もう一度言う。

これが最後だ。

A、俺について来い。」

私の方へ手を差し出した彼。

「そして
いつか地球に共に行こう。」

「…！！」

今の私にそれほど
魅力的な誘い文句はなかった。

「約束…」

「…なんだ？」

「ちゃんと約束をしてくれるか？」

「有言実行…それが俺だ。
疑うのか？」

「…わかった、ボロス。
絶対に地球に連れて行ってよ。」

そう言って私が手を握り返すと、

「あぁ、約束しよう。」

彼はまるでラスボスのように口角を上げて
それはもう自信満々な笑みで宣言した。