検索窓
今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:17,820 hit

襲撃 中編 ページ9

「…待て、総長。」

ふと、私は足を止める、

「…、」

何か…異質な雰囲気、
肌がピリピリするような…

「なぁ、総長…
やっぱりおかしくないか?」

「何がですかな?」

「いや、勘違いかもしれないけど
何か静かすぎるというか…」

周りの確認と万華鏡写輪眼を出す前に
バンっと大きな爆発音が響く。
途端に私の体が遠くへと
勢いよく吹っ飛ばされた。

「ッぁ?!」

まだ治りかけだけと言うのに…

私は強く背中を木の幹に打ちつける。

「かはっ、」

肺に入っていた空気が衝撃で
吐き出されると同時に、
十数人の忍者らしき奴らが姿を現した。

(…どうして…こいつら…!)

気づくのが一瞬遅れた。

それは認めよう。
だが、その一瞬の内にまさかこんなに
近づけてしまうとは…

私達全員に気づかれずに
此処まで近づくなんて
かなりの精鋭であろうとも至難の技だ。

ましてや感知にも引っ掛からず?

それこそ飛んできたとしか思えない。

それとも何かしらの術で、
とんでもなく早く移動ができる部隊か…

「なっ!晦冥殿ッ!」

私に気を取られたその隙に
キラリと総長に刀を振りかざした一人。

「な、何をする貴、」

「…総長!く、そがっ!!」

罵倒と共に自分の腰に携えた刀を
咄嗟に投げ、その切先を弾く。

(うん、大丈夫だ…動ける)

腰の痛みが再来して来そうだったが
私は木にもたれかかりながら
なんとしてでも立ち上がる。

「総長、今すぐに
ここから退却してくれっ!」

此処にはテンリを呼び出せるカエデも
いなければそれこそ、
テンリ本人もいやしない。

「しかしッ!この荷物は、
それに晦冥様はどうなさる、」

「荷物は捨てて行っていいッ!

私しか此処では動けないだろって、
言ってるんだ!早くっ!」

仕事なんて中断されてもいい…

ただ私が担当している仕事で
誰も死人は出したくない。

仲間が死ぬなんて…そんなの。

「ッ、皆の者!退却ッ!!!」

その必死さが伝わってくれたのだろう、
彼らは運搬班の持ち前の足の速さで
来た道を引き返し始めた。

「少しでも追うなんて
考えるじゃないぞ?

お前らの相手は…私だ。」

襲撃 中編2→←襲撃 前編2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
49人がお気に入り
設定タグ:ナルト , 転生 , トリップ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おぼろん(プロフ) - MAREさん» MAREさん、コメントありがとうございます!遂に…ですね!かなーりマニアックな所まで足を突っ込んでしまわないか心配ですが…こんなに沢山の設定がごちゃ混ぜになっているお話について来てくださり本当に感謝しかないです!これからも期待に沿えるよう頑張ります! (2021年7月25日 23時) (レス) id: cc1232a354 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 続編おめでとうございます!遂に大筒木の一族関連の事が出てくるのか、、。楽しみです!応援しております (2021年7月25日 21時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おぼろん | 作成日時:2021年7月24日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。