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強襲 5 ページ5

貴「敵だとわかった今、守る義理はない。
…全て吐かせる」

コウ「なーんだ。こんなまどろっこしいことしなくても、A様にならトクベツに教えてあげますのに♡」

貴「…?」

コウ「そうだなー。
例えば白蘭…でしたっけ。
あの男、なかなかアルコバレーノ ユニの居場所を吐かないんで苦労しましたよ。
尋問のしがいはありましたけどねっ!」



明るくそういった彼女はそのまま白蘭をどんな方法で痛めつけたのかを話し出す。

一般人が聴けばすぐにでも青ざめそうなそのおぞましい内容が、彼女の可愛らしい唇から吐き出されるアンバランスさをオレは無表情に受け止めていた。


コウ「…あら?あまり怒りを見せませんね?」


ようやく語り終えた彼女は意外そうにこちらを見た。


貴「…オレとしては、お前の口から
ユニちゃんを襲った組織とfloristが同一だということを知れて満足だ。あとはお前を捕まえりゃいいだけだからな」


彼女に向けていた刀の峰を、自分の肩叩きをするようにトントンと軽く乗せる。


貴「…最後に聞かせろ。
白蘭は生きているのか?」

コウ「えっ?うーん、わかりません!
ボロ雑巾みたいになったところで飽きちゃいましたから!!死んでるんじゃないですか?」


ニコッといつもの可愛らしい笑顔でそういった彼女に、オレも目の笑っていない微笑みを返す。


貴「そうか…なら、もういいや。」



フーッと息を吐いてから、オレは殺気のこもった目で"獲物"を見た。



貴「お前…死んでいいよ」



コウ「!」



コウはビクッと体を反応させたかと思うとすぐさま上に飛び、木の枝に捕まる。

しかしそれよりも早く、オレは刀を振った。

雨属性の剣戟は、リングから出た森の炎と混ざり合ってコウの薄皮を幾度となく切り裂く。



コウ「わっ!」

コウ(…久しぶりのリングの使用でいきなりこんな組み合わせ技を発揮してくるなんて…強いにもほどがありますよ)



コウは冷や汗をかきながら間一髪で攻撃を避け続け、木の頂上からオレを見下ろす。

しかし、オレはすぐさま夜の炎で彼女の上空に移動すると…



コウ「!?…きゃあ!!」



その腕を取り、関節を捻り上げた。



貴「…安心しろよ、お前が白蘭にやったほどのひどいことはしない」

コウ「う、ぐっ…あ、あ、折れる…ああっ!
A様…A様…!」


苦しむコウの声すらオレを止めることはない。
そのまま片腕を圧し折ろうと力を込めた、その刹那。



コウが…笑った。

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もも - 更新ずっと待ってます! (7月16日 23時) (レス) id: 9e7ed20773 (このIDを非表示/違反報告)
琉玖(プロフ) - ずっと探してた作品がこんなにも長く続いていたとは……!とてもこの物語に夢中になりました (6月4日 7時) (レス) @page27 id: 626e7bbf13 (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 続きが気になります…(,,・д・) (6月3日 23時) (レス) @page27 id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 本当に作者様の作品大好きなんです!!更新お願いします!!!!! (2021年8月16日 2時) (レス) id: 15d62d88c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 最初から読み返してきました!もう更新はされないのでしょうか… (2021年4月8日 13時) (レス) id: df822e1853 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らっく | 作成日時:2019年3月22日 18時

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