逡巡する想い 2 ページ21
あくまでオレを傷つける意思は見せず、しかし的確にオレの弱点を突くコウ。
オレはそれに動揺を見せず、逆に脅しをかける。
貴「…やってみろよ。
これ以上あいつらを傷つけるのなら、生き埋め覚悟でお前ら全員の相手してやる。」
コウ「あら？リングや匣が奪われた状態で、まだ何か戦闘の手段があるとでも？」
貴「いくらでもあるさ…死ぬ気になればな。」
それはハッタリではなかった。
オレは死ぬ気になればリングなしでも炎を灯せる。
それでコウを倒せるかは分からないが…タダでやられるほど弱いつもりはない。
これ以上白蘭たちを傷つけるつもりなら…オレはコウを許さない。
コウ「…う〜〜ん、こんなにも早くこの脅しが効かなくなるなんて。やっぱりA様は日々成長なされているのですね。困りましたね…」
演技のような困り方をして、彼女は難しそうに腕を組んだ。
コウ「D・スペードの時は効果覿面だったのに。」
貴「…まるで見てきたような口ぶりだな」
コウ「そりゃ、見せられちゃいましたからね」
にっこりと笑って彼女はこちらを向いた。
貴「見せられた…だと？」
コウ「貴女が未来で何を成し遂げたのか、シモンとの因縁の理由や虹の代理戦争まで、私は貴女の活躍を知っていますよ」
貴「…誰がそこまでの情報をお前に教えた？」
代理戦争のことまで知っているならば、オレたちに近しい人間の誰かがその情報を漏らしたとしか思えない。
だが、そんなことをする人間には心当たりがない。
一体誰が、そこまでの秘密を漏らしたんだ…？
コウ「…無論、A様ですよ」
不敵に微笑み、コウは衝撃の事実を告げる。
貴「…なに？」
見開いた目。
コウはそれを楽しげに見つめ返す。
コウ「我々に記憶を見せたのはA様、貴女自身です。だから…我々は貴女のための【花束】として集められた。」
貴「…floristがオレのための組織だとでも？」
コウ「ええ、そうです。
…いえ、正しくは“そうだった”というべきですね。
もうfloristは貴女を必要としていない。
私という虹があればそれで事足りるのですから」
意味深な言葉を続けるコウの言葉をなんとか拾い上げながら、オレは頭の中でそれらの意味を考える。
記憶…オレが見せた…？
でもこいつらは代理戦争の結末を知らない。
知っているなら、リングの正体や水の秘密も知っているはずだ。
代理戦争の始まり…そこで、確かオレは…
貴「…夜の…おしゃぶり…」
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もも - 更新ずっと待ってます！ (7月16日 23時) (
レス) id: 9e7ed20773 (このIDを非表示/違反報告)
琉玖(プロフ) - ずっと探してた作品がこんなにも長く続いていたとは……！とてもこの物語に夢中になりました (6月4日 7時) (レス) @page27 id: 626e7bbf13 (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 続きが気になります…(,,・д・) (6月3日 23時) (レス) @page27 id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 本当に作者様の作品大好きなんです！！更新お願いします！！！！！ (2021年8月16日 2時) (レス) id: 15d62d88c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 最初から読み返してきました！もう更新はされないのでしょうか… (2021年4月8日 13時) (レス) id: df822e1853 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっく
| 作成日時：2019年3月22日 18時
