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逡巡する想い 3 ページ22

コウ「…まあ」


コウはオレの呟きに一瞬目を見開いたかと思えば、薄笑いを浮かべて楽しそに目を細めた。


コウ「たったこれだけのことで貴女はもう辿り着いてしまうのですね。」

貴「…本気で言っているのか?」

コウ「ご自身で口にしたことが、信じられませんか?」

貴「…信じられない。
だが、それ以外に心当たりがないのも事実だ」




コウのその態度でオレは半信半疑ながらも、彼女らがこれまでのことを知り得た理由に納得する。


【夜のおしゃぶり】


夜のリングからチョーカーへ、そして最後にはおしゃぶりとなってオレを『アルコバレーノの王』たらしめた夜属性には大きな秘密があった。


1つはそれが絶望を糧にし、世界や次元の移動でさえ仮にしてしまうワープの特性があるということ。

もう1つの秘密は…他人の記憶を『改竄』して使用者のことを忘れさせ、使用者をさらなる絶望へと突き落とすということ。


だからこそ、バミューダたち復讐者の夜属性はこれまで明らかにされることはなく、
虹の代理戦争で、ツナたちはオレの記憶を失う事態となったんだ。


無論、それは…夜の絶望を上回るツナたちの希望によって無効となったんだが。




コウ「私が記憶を受け取ったのは、2年前の秋ごろのこと。その頃ですよね、A様たちが代理戦争を行なっていたのは。」

貴「…。」

コウ「ある日突然、頭の中で何かが爆ぜたように…私の頭を記憶の波が襲いました。
未来での戦いの記憶、シモンの聖地での争い、そして今この記憶を伝えた主が何をしているのかということが。」

貴「オレが…ツナたちに記憶の改竄を解かせた。
その結果、解放された記憶がお前たちにまで波及してしまったと?」

コウ「我々はそう推測しています。
本来、時期系列の違う記憶を継がせるなんていうのはアルコバレーノの奥義でしか成し得ない技。
しかし、あの時『アルコバレーノの王』として最も7³に近い貴女ならばきっとそれができた…できてしまった。無意識に、その強大な力を持って。」




…アルコバレーノの王だった頃の自分が、うまく力を制御できていたという断言はできない。
夜の炎も虹のリングも使いこなせてはいたが、『星属性』を知らず知らずのうちに使い、バミューダたちと渡り合っていた点もある。



貴〔まさかオレが………オレの…せいなのか…?)



こいつらが未来での記憶を知り、ボンゴレやジッリョネロを襲ったのは…オレが種を蒔いたから…?

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もも - 更新ずっと待ってます! (7月16日 23時) (レス) id: 9e7ed20773 (このIDを非表示/違反報告)
琉玖(プロフ) - ずっと探してた作品がこんなにも長く続いていたとは……!とてもこの物語に夢中になりました (6月4日 7時) (レス) @page27 id: 626e7bbf13 (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 続きが気になります…(,,・д・) (6月3日 23時) (レス) @page27 id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 本当に作者様の作品大好きなんです!!更新お願いします!!!!! (2021年8月16日 2時) (レス) id: 15d62d88c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 最初から読み返してきました!もう更新はされないのでしょうか… (2021年4月8日 13時) (レス) id: df822e1853 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らっく | 作成日時:2019年3月22日 18時

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