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懐古する関係 8 ページ16

ボクも幻騎士クンもリングを奪われていて、戦闘は期待できない。


貴(…白蘭も、意識は戻ったがハッキリ言って無理をできる状態じゃない。
いくつかの骨は折れてるし、歩くのすら厳しいかもしれない)


貴「…ひとまず、オレはこのあとあいつと話をしてくる。その間にもし隙があるようなら2人だけでも逃げてくれ」


Aちゃんはボクらが繋がれている鎖を壊れるギリギリまで熱して溶かした。

表立って鎖を壊しておくのは、見張りに見つかったらまずい。
これなら少し力を入れれば弱ったボクたちでも外せるだろう。


幻「…話すつもりなのか。
おしゃぶりの泉のことを」

貴「…なーに、上手くはぐらかしてみせるさ。あいつはオレを無闇矢鱈に傷つけるつもりはないみたいだしな。」



たしかに、コウちゃんの態度を見る限り、彼女は本当にAちゃんを痛めつけたりすることはないだろう。


けど、その不気味なほどの崇拝がいつまで続くのかわからない。



白蘭「彼女、ずいぶんとAちゃんに入れ込んでるけど…体育祭以前に出会ったことがあるの?」

幻「奴自身は『生まれ変わり』だと宣っていましたが…」

貴「…。」


Aちゃんは口元に片手を当てて考え始める。


貴「あいつは以前、オレに屋上で告白したことがあるらしい。そしてオレに振られたと言っていた。でも…いくら考えてもあの子と体育祭以前に話した記憶はないんだ。」



Aちゃんは記憶力はいい方だし、きっとその言葉に嘘はない。



白蘭「なら、彼女は一方的にAちゃんに入れ込んでたってことかな。
Aちゃんのマネをするくらいだもんね」

貴「マネ…?」

白蘭「あれ、その姿は見てない?
僕が襲われた時、彼女はなぜか『男装』していたんだよ。黒く短いウィッグを被り男の格好をしてね。」

幻「特徴を聞くと、花村を意識してるように思えますね」

貴「…オレのマネ…」



Aちゃんは少しの間沈黙すると、考えをまとめるように呟いた。



貴「…本当に『生まれ変わり』だとしても、オレの周りで死んだ奴なんて…」



そこまで言ったところで、Aちゃんはハッとしたようにこちらを見た。



貴「…なあ、白蘭。
オレは…【人を殺した】ことがあったよな。」

幻「…!?」


Aちゃんのその問いに、思い当たる節が一つ。
けど僕が質問に答える前に…




コウ「さあ、時間ですよ。A様」



正体不明の彼女が檻の前に立ちはだかった。

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もも - 更新ずっと待ってます! (7月16日 23時) (レス) id: 9e7ed20773 (このIDを非表示/違反報告)
琉玖(プロフ) - ずっと探してた作品がこんなにも長く続いていたとは……!とてもこの物語に夢中になりました (6月4日 7時) (レス) @page27 id: 626e7bbf13 (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 続きが気になります…(,,・д・) (6月3日 23時) (レス) @page27 id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 本当に作者様の作品大好きなんです!!更新お願いします!!!!! (2021年8月16日 2時) (レス) id: 15d62d88c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず(プロフ) - 最初から読み返してきました!もう更新はされないのでしょうか… (2021年4月8日 13時) (レス) id: df822e1853 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らっく | 作成日時:2019年3月22日 18時

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