10話 by.イルーナ ページ10
兄さんたちが出かけてしばらくたった
図書館から借りてきた本を読んでいたが、妙な胸騒ぎを覚えた
―――――
俺は昔から、
俺の勘はよく当たる
鼻だって耳だって目だっていい
だがこれは生き残るために備わった力みたいなものだ
馬が生まれてからすぐ立つように
鳥が空を飛ぶように
生き残るための手段に過ぎない
――――
そんなことをつまらないことを考えてると、ばたばたと足音が聞こえる
これは、兄さんにショコラ？あとリリィか…
…血の匂い？喧嘩、いや、違う…これはっ！！
兄さんが、何かを抱えて戻ってきた
それは、血に汚れた長女、ベレッタだった
「イルーナ！ベレッタが！」
兄さんが、ベレッタを抱きながらそう叫ぶ
「…見せてみろ、いいか？そっとここに寝かせてくれ。」
ある程度綺麗な布を床に敷き、その上に姉さんを寝かせる
医療ならそこらの医者にも負けないくらいの技術は持っている
だが…
「クソッ！治療してやりたいが…道具がないんだ！」
綺麗な包帯も薬すらもない
「道具がない以上！俺にどうしろと…」
やっぱり自分は無能だ
兄さんたちが心配そうにこっちを見ている
「とりあえず、応急手当はする。」
髪をかき上げると、もう一枚の綺麗な布を腕に巻き、これ以上血が流れないようにした
道具さえあれば、もっと完璧な手当てができるのに…
やはり神は俺たちなんか見捨ててたんだと、そう思った
−−−−−−−−−−−−−−−−−
ｲﾔﾝ、ｸﾁｮｳｶﾞ…ﾍﾝﾀﾞｯﾀﾗﾅｵｼﾃﾈ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珠雨(プロフ) - 終わりました。夜遅くにすみませんm(_ _)m (2015年9月22日 1時) (
レス) id: 078e786632 (このIDを非表示/違反報告)
珠雨(プロフ) - 編集します (2015年9月22日 1時) (レス) id: 078e786632 (このIDを非表示/違反報告)
まんり(プロフ) - 終わりました！ (2015年9月21日 21時) (レス) id: 86b4ce5e2e (このIDを非表示/違反報告)
まんり(プロフ) - 編集してきます (2015年9月21日 21時) (レス) id: 86b4ce5e2e (このIDを非表示/違反報告)
まんり(プロフ) - 花柳@IN率低下さん» いないと思いますよ！ (2015年9月21日 15時) (レス) id: 86b4ce5e2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
