再会 2 ページ11
引き続き 太宰side
「嗚呼、何と可憐なお嬢さんでしょう。
どうか私と心.中しては頂けませんか?」
「……………」
美人さんは私を見つめたまま固まってしまった。
何故?という私の疑問は、彼女を見れば、私にも一目瞭然だった。
「っあ…」
驚きのあまり、声が中々出てこない。
「…だ、…」
どうやら向こうも同じなようだ。
私たちは、暫くの間見つめ合ったまま動けなかった。
こんなに長い間見つめ合ったのは、本当に久しぶりだった。
「久しぶり、だね…。だざ…い…」
先に口を開いたのはAだった。
「うん…。何か…随分と変わったね、A…」
「そりゃ、変わるよ…もう20だもん…。太宰、も、随分変わった、ね…。その外套の、砂色…私、好きだなぁ…」
「私も、Aの、その香水の香りとか…ッ、髪型とか…良いと思う、ねぇ…」
「ありが…と…」
沈黙が流れる。
2年前なら心地よかった沈黙も、今では息苦しい。
下されたショートカットの髪が斜めに靡き、Aの顔にかかる。俯いているため、その表情は窺えない。
「じゃ、じゃあ…私、用事があるから…!」
困ったような笑顔をうかべ、私にそう云うA。
「う、うん…」
「またね」
「!?…うん。有難う」
Aは私の横を走り去って行った。
…寂しい、かなぁ…
そう思ってしまうのは、我儘だろうか。
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ユリア(プロフ) - 嘘吐き姫様、初めまして!お話読ませていただきました。暗い雰囲気のままバットエンドかと思いましたが、すごくいい終わり方で安心しました!これからも応援してます(^▽^)/ (2023年2月20日 13時) (レス) @page31 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - りっちゃそさん» 堂々と宣伝すみません!りっちゃそさんも頑張ってください!応援してます! (2019年1月27日 23時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - りっちゃそさん» ありがとうございます!こんな感じで大丈夫なのかな…?と心配な部分だったので、そう言ってくださると、とても嬉しいです!なんか安心しました…ほっ。 今は短編集やってます!更新速度は相変わらず遅いのですが…(汗)もし良かったら、そっちも宜しくお願いします! (2019年1月27日 23時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃそ(プロフ) - こんばんは!コメントしてくださったのでどんな小説を書かれるのかと気になったので読んでみました!だざさんsideの時めっちゃ心にグッとくるものがあってこっちまでウルウルしちゃいましたwこれからも沢山の作品を楽しみにしております! (2019年1月27日 22時) (レス) id: f15d9423c8 (このIDを非表示/違反報告)
嘘吐き姫(プロフ) - 有難う御座います!まんじゅうねこさんを楽しませることが出来たのなら、幸いです。次の作品(多分すぐ作る)も、もし見つけたら見てください!←宣伝 (2018年12月11日 0時) (レス) id: ad6d962da2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嘘吐き姫 | 作成日時:2018年10月30日 1時