過去の話 ページ24
「 ありがと あぁ· · · ちょっと待っててもらっていい？ 」
まだ少し夜は肌寒い
腕を組み小走りでエントランスに入ると
俺の姿を見つけた詩花がすぐに駆け寄ってきた
「 待った？ 」
詩花 「 少しだけ 」
「 立ってないで座ってればよかったのに 」
ホールの隅にある来客用の小さなテーブルと椅子を目でさすと
詩花 「 ハハッ· · · 気づかなかった 」
そう言って詩花は笑った
「 そっか· · · あの頃は無かったかもな 」
詩花 「 うん· · · 」
なんだかやけにシーンとなり
その静けさを誤魔化すように俺は体を左右に動かした
詩花 「 あっ· · ·で これ
随分返すの遅くなっちゃったけど· · ·」
「 今度 仕事で会った時でよかったのに 」
詩花 「 みんなの前だとなかなかそう言う時間もないかなって· · ·」
「 まぁ そうだな 」
出された茶色い紙袋を
俺は詩花から受け取った
ふと 目にとまった詩花の指に
あの時の記憶が蘇る
「 物持ちいいね 」
詩花 「 覚えててくれてるの？ 」
「 俺が買ったんだからそりゃ覚えてるでしょ 」
付き合いだして初めてのXmas
詩花にねだられて買ったゴールドの指輪
シルバーとゴールド
どっちがいい？って
あの時 何度も俺に聞いてきていた
詩花 「 やっぱりゴールドで良かったよw 」
「 しつこいくらい俺に聞いてきてたのに
結局詩花が決めたんだったよな 」
詩花 「 フフッ そうそう
でもゴールドだとこの歳になってもつけてられるから· · · 」
そう言って
エントランスの照明目掛け詩花は手を上げた
細くて長い指
落ち着いた大人の色気を感じるベージュのネイルに
華奢なゴールドの指輪が詩花によく似合っている
プップー♪
外から聞こえてくるクラクションの音
「 わざわざ ありがとな
タクシー 待ってて貰ってるからそれで帰りな 」
詩花 「 · · ·うん 」
急に寂しそうにする詩花の表情に気づきながら
俺はタクシーまで見送った
「 じゃ 次は仕事場で 」
タクシーが見えなくなるまで見送り
俺はマンションに足をすすめた
誰もいない四角い箱の中
詩花との昔の記憶を思い出すよりも
今の俺には
家で待ってる彼女の事しか頭に無かったんだ
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み(プロフ) - もう更新されないのですか？(T_T) (2021年3月1日 4時) (
レス) id: 196a18a04c (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - こんばんは。ん〜…届くかは分かりませんが、続きが読めたら嬉しいです (2019年11月2日 3時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
みま(プロフ) - ミツさん» みっちゃんの経験したものに感謝しかないわぃww頭の中では和に変態プレイしたいんだが流石に和が悶てる所はかけんわなぁwwみんなが欲しいんは優しくせめてくる和やもんね☆ 追伸 美味しいパン屋ができました。 (2019年7月10日 15時) (レス) id: 92dea347b5 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ(プロフ) - お腹の辺りモゾモゾしたね（笑）ツクの中で和くんにいっぱい愛されるからだいじょうぶ(´∀｀* ) 和くんの指大好物だぞ！今回も脳内再生を駆使していい感じに再生したわ（笑）最近パン食べてないわー。はよ一緒に食べたいわ。 (2019年7月10日 15時) (レス) id: af7fc0ae79 (このIDを非表示/違反報告)
みま(プロフ) - ミツさん» みっちゃん 遅くなってゴメンだよ涙 パン食べてるか？！わぃも食べて進化しておるぞ！ww最近 キンプリの平野くんと岸くんが気になってたまんない私。。。 (2019年7月10日 14時) (レス) id: 92dea347b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みま
| 作成日時：2018年6月14日 16時
