検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:36,873 hit

2ー9 ページ10

モモ視点

マリーちゃんの言ったことが理解できず、私の頭には?が浮かぶ。団長さんとカノさんも同様に?を浮かばせている。

『優しいですね、マリ姉さんは』

しかしマヤ君は事情がわかっているようでマリーちゃんを見つめてクスクスと笑っている。

モ「……どういうことなの?よくわからないんだけど」

キ「ペットでも飼っていたのか?……とはいってもマリーじゃ餌代も払えないな……」

『まぁ、見ていたらわかりますよ』

マヤ君はニコリと笑い、またマリーちゃんへ視線を戻した。

モ(……今考えることじゃないと思うけど、マヤ君の顔って絵になるな〜………モデルとかやったら大人気になるかも……)

ぼんやりとマヤ君を見つめているとカノさんがニヤニヤしながら小声で声をかけてきた。

カ「な〜にマヤ君に見とれてるの?キサラギちゃん。もしかして惚れた?」

惚れたというキーワードに、私の顔はボッと音が鳴るほど一気に熱が上がった。

モ「ち、ちちちちちち違いますっっ////!ただ綺麗な横顔だなって思っただけで……別に惚れたってわけじゃ……///」

カ「またまたぁ〜嘘が下手だよ。キサラギちゃん、耳まで真っ赤だしwwwww」

カノさんは本当に性格が悪い……関わってほしくないことには興味をいだいて話しかけてくる……

カ「………でも、マヤ君と付き合うことはそんな簡単じゃないよ?」

いきなりまじめな顔になるカノさんに私は驚きを隠せず、「はぁっ?」っと間抜けな声を出してしまった。

モ「ど、どういうことですか……?」

おそるおそる聞いてみた瞬間、カシャンと音を鳴らしながらマリーちゃんはカップの破片を袋に入れていた。

モ「あっ……」

カノさんへの質問を放置し、私はさっきのマヤ君と同じようにマリーちゃんを見つめる。

マリーちゃんは動物の絵が描かれたカップの破片を手に取るごとにまた泣き出しそうになっていた。

キ「あぁ……埋めるってそういうことか」

カ「あれは大事にしてたもんね、マリー」

カシャンカシャンと綺麗な模様の入った布へ、時間をかけて丁寧に入れていく。

しかし、マヤ君が愛用していたカップの破片はまた別の布へ分別されていた。

『……僕、マリ姉さんを手伝ってきます』

マヤ君が少し小走りで台所へ行き、破片を拾い始めるとマリーちゃんは嬉しそうな顔で笑っていた。

………なんだか見ていて心が温まるな。

2ー10→←2ー8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

トリュフ - 面白いです!!これからも頑張ってくださいっ! (2018年10月26日 12時) (レス) id: bed3358c42 (このIDを非表示/違反報告)
イチカ - 最近この作品を、見たのですが、とても面白くてビックリしました。これからも頑張って下さい (2016年5月5日 13時) (レス) id: 6cee49a922 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - デルオスさん» ありがとうございます!頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2015年4月25日 16時) (レス) id: 90628d5693 (このIDを非表示/違反報告)
デルオス - 続き楽しみにしてます(^^) (2015年4月25日 16時) (レス) id: 4238519239 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - おーえんしてマスー (2015年4月25日 14時) (レス) id: 612ff67cab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:46猫 | 作成日時:2015年1月10日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。