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モモ視点
マリーちゃんの言ったことが理解できず、私の頭には?が浮かぶ。団長さんとカノさんも同様に?を浮かばせている。
『優しいですね、マリ姉さんは』
しかしマヤ君は事情がわかっているようでマリーちゃんを見つめてクスクスと笑っている。
モ「……どういうことなの?よくわからないんだけど」
キ「ペットでも飼っていたのか?……とはいってもマリーじゃ餌代も払えないな……」
『まぁ、見ていたらわかりますよ』
マヤ君はニコリと笑い、またマリーちゃんへ視線を戻した。
モ(……今考えることじゃないと思うけど、マヤ君の顔って絵になるな〜………モデルとかやったら大人気になるかも……)
ぼんやりとマヤ君を見つめているとカノさんがニヤニヤしながら小声で声をかけてきた。
カ「な〜にマヤ君に見とれてるの?キサラギちゃん。もしかして惚れた?」
惚れたというキーワードに、私の顔はボッと音が鳴るほど一気に熱が上がった。
モ「ち、ちちちちちち違いますっっ////!ただ綺麗な横顔だなって思っただけで……別に惚れたってわけじゃ……///」
カ「またまたぁ〜嘘が下手だよ。キサラギちゃん、耳まで真っ赤だしwwwww」
カノさんは本当に性格が悪い……関わってほしくないことには興味をいだいて話しかけてくる……
カ「………でも、マヤ君と付き合うことはそんな簡単じゃないよ?」
いきなりまじめな顔になるカノさんに私は驚きを隠せず、「はぁっ?」っと間抜けな声を出してしまった。
モ「ど、どういうことですか……?」
おそるおそる聞いてみた瞬間、カシャンと音を鳴らしながらマリーちゃんはカップの破片を袋に入れていた。
モ「あっ……」
カノさんへの質問を放置し、私はさっきのマヤ君と同じようにマリーちゃんを見つめる。
マリーちゃんは動物の絵が描かれたカップの破片を手に取るごとにまた泣き出しそうになっていた。
キ「あぁ……埋めるってそういうことか」
カ「あれは大事にしてたもんね、マリー」
カシャンカシャンと綺麗な模様の入った布へ、時間をかけて丁寧に入れていく。
しかし、マヤ君が愛用していたカップの破片はまた別の布へ分別されていた。
『……僕、マリ姉さんを手伝ってきます』
マヤ君が少し小走りで台所へ行き、破片を拾い始めるとマリーちゃんは嬉しそうな顔で笑っていた。
………なんだか見ていて心が温まるな。
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トリュフ - 面白いです!!これからも頑張ってくださいっ! (2018年10月26日 12時) (レス) id: bed3358c42 (このIDを非表示/違反報告)
イチカ - 最近この作品を、見たのですが、とても面白くてビックリしました。これからも頑張って下さい (2016年5月5日 13時) (レス) id: 6cee49a922 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - デルオスさん» ありがとうございます!頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2015年4月25日 16時) (レス) id: 90628d5693 (このIDを非表示/違反報告)
デルオス - 続き楽しみにしてます(^^) (2015年4月25日 16時) (レス) id: 4238519239 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - おーえんしてマスー (2015年4月25日 14時) (レス) id: 612ff67cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:46猫 | 作成日時:2015年1月10日 0時