３ー３ ページ32
僕がマリ姉さんをおんぶした途端にシンタローさんとエネさんが喧嘩を始めてしまった。
僕なにか悪いことでも言っちゃいましたかね…;;
『…って、あれ？事故でしょうか……？』
前方にある公園の前に人だかりができていた。
丁度救急車が到着したようで救急隊員が慌ただしく人だかりを掻き分けていく。
その中央には、白髪の男性が倒れている少年を心配そうに見つめている光景があった。
『……えっ？……嘘でしょ？』
カ「んっ？どうかしたの、マヤ君。目、見開いちゃって」
倒れている少年に僕は見覚えがあった……
ビ「マヤ兄ちゃんっ！遊ぼっ！！」
脳内で笑っている少年が、なんども頭によぎった……間違いない…あの人は…
『……ヒビヤ…さん？』
モ「ど、どうしたの？マヤ君。それにエネちゃんも……」
エ「……コノハ？」
どうやらエネさんも、僕と同じような状態になっているようだ……
ヒビヤさんが担架に乗せられ、白髪の男性と共に救急車へ乗り込んでしまった。
徐々にサイレンの音が遠ざかるのを感じた…
……こうしちゃいられません。
僕はマリ姉さんを降ろし、深くフードを被り、
みんなへ向き合った。
『すみませんっ！僕はあの救急車を追いますっ！！どうしても気になることがあるので！』
キ「お、おいっ！走って追いかけるのかっ！？
さすがに無理があるぞっ！！」
僕はすみませんを連呼し、救急車が走っていった方向へ振り向いた。
エ「…天使さんっ！私も連れていって下さい！
」
ちらりとシンタローさんの携帯を見ると、僕と同じような目をしたエネさんが叫んでいた。
『……わかりましたっ！シンタローさん！携帯借りますっ！！』
シ「お、おいっ！？マヤっ！！」
携帯を奪い取り、全力を出して走り出した。
後ろからはキドさん達の声が聞こえてくるが、
止まれる時間が無い……
一分でも…一秒でも早く、彼の容態を知りたい……
周りの人の驚く視線を押しのけ、ただひたすらに救急車の方向へと走り続けた。
エ/マヤ「『どうしてっ…どうしてっあの人が/
なんでっ…なんでっあいつが……」』
無我夢中に走り続ける８月１５日の夕暮れ…
街中に『パンザマスト』が鳴り響いた……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トリュフ - 面白いです！！これからも頑張ってくださいっ！ (2018年10月26日 12時) (
レス) id: bed3358c42 (このIDを非表示/違反報告)
イチカ - 最近この作品を、見たのですが、とても面白くてビックリしました。これからも頑張って下さい (2016年5月5日 13時) (レス) id: 6cee49a922 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - デルオスさん» ありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2015年4月25日 16時) (レス) id: 90628d5693 (このIDを非表示/違反報告)
デルオス - 続き楽しみにしてます(^^) (2015年4月25日 16時) (レス) id: 4238519239 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - おーえんしてﾏｽー (2015年4月25日 14時) (レス) id: 612ff67cab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：４６猫 | 作成日時：2015年1月10日 0時
