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シンタロー視点
シ「くそっ……マジでいい加減に……」
苛立ちが抑えられなくなりそうだ……
しかしそれを見越していたかのように女の子が口を開いた。
『もう少しだから安心してください』
その冷静な態度についに、我慢できなくなった。
シ「んな安心してる場合かっ!それにオレの家族だって死ぬかもしれないんだぞっ!?」
思い切り怒鳴ってしまった…その声はフロア内全体に響き、テロリスト達の視線がオレに集まってしまった……
『ごっ……ごめんなさい……』
女の子は怯えた表情で消えそうな声でボソッと言った。猫目の男は女の子を肩に抱き寄せ、優しく頭を撫でた。
?「大丈夫……マヤ君は悪くないよ…」
なにこれカノメンっていうやつですか!?by46猫
そして、ジロリとオレを睨んできた。ああ……嫌.われてしまったな……ん?今『君』って…
テロ1「テメェは何なんだよ、うるせぇな…」
いつのまにか1人のテロリストがオレの目の前にしゃがんでいた。
シ「う、うわぁっ!……」
恐怖心で勝手に体がガタガタと震える……それを見て、目の前の奴はニヤリと笑い、オレの髪を掴み引き上げた。
テロ1「おいおい震えてんじゃねえか。ずいぶん貧弱そうだし……引き籠りかぁ!?ならおめぇみたいな奴が死.んでも誰も困らねぇよなっ!!」
ゲラゲラと笑い出す。あまりの声の大きさに耳が痛む……
オレは息を大きく吸い、確かに言った。
シ「お前みたいなクソ野郎こそ、一生牢屋に引き籠ってろよ!!」
『………やっぱり、あなたはすごいですね』
そう聞こえた瞬間、壁にかかっていた大型テレビがものすごい音と共に床に叩きつけられた。
テロ1「お、おい!なんだよ……これ!」
声を上げると同時にオレを叩きつけ、拳銃を持って大型テレビが倒れた方へ向かっていった。
間違えなくこれは『隙』だった……ふっと手の緊張が解けていった。
?「それじゃ、僕等はもう行くね。期待しているよ」
いつのまにか、猫目の男と女の子(?)の手も解かれていた。そして、猫目は女の子(?)をお姫様抱っこし、去って行ってしまった。
テロリスト達の銃口がオレに向けられている…
オレはポケットから携帯を取り出し、『そいつ』を久しぶりに呼んだ。
シ「頼んだぞ……エネ!」
エ「終わったら遊園地、ですよ!?」
いつも通りに元気な少女の声が聞こえた。
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トリュフ - 面白いです!!これからも頑張ってくださいっ! (2018年10月26日 12時) (レス) id: bed3358c42 (このIDを非表示/違反報告)
イチカ - 最近この作品を、見たのですが、とても面白くてビックリしました。これからも頑張って下さい (2016年5月5日 13時) (レス) id: 6cee49a922 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - デルオスさん» ありがとうございます!頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2015年4月25日 16時) (レス) id: 90628d5693 (このIDを非表示/違反報告)
デルオス - 続き楽しみにしてます(^^) (2015年4月25日 16時) (レス) id: 4238519239 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - おーえんしてマスー (2015年4月25日 14時) (レス) id: 612ff67cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:46猫 | 作成日時:2015年1月10日 0時