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第二章『メカクシコード』2ー1 ページ1

モモ視点

今朝からずっと浴びたいと思っていた念願の
シャワーだったが、なんだか複雑な気持ちだった。

謎の組織の秘密のアジトで、携帯と自分に紅茶をかけられ、今に至る……

……にしてもマヤ君は大丈夫なのだろうか?

マヤ君も紅茶を浴びて、びしょびしょになったというのにシャワーを私に優先してくれた。

……もしも風邪を引かせてしまったら私は
罪悪感で心がいっぱいになってしまいそうだ…

少し急ぎめにシャワーを浴び終わらせ、髪を拭きながら部屋へ戻ると、四人は少しこちらを
振り向いたが、すぐに元に戻った。

『モモさんがあがったようですし、僕も浴びて きます』

キ「ああ、お前の服は置いておいたから」

『ありがとうございます』

マヤ君はお礼を言って部屋を出て行った。
……あれ?今マヤ君にヘヤピンがついてなかったような……うーん……まぁ、いいか。


チラリ時間を見ると午前11時半を過ぎたところだった。

モ「なんかすみません、服まで借りちゃって…」

キ「いや、元はといえばこっちのせいだしな。
しかしどうしたもんか……」

モ「ホントですよね……はあぁーっあ!いや!
大丈夫!大丈夫だから!ね!?」

先ほどから何度も謝罪を繰り返すマリーちゃんだが、私がため息をついたたび、目を潤ませて
泣き出しそうになっていた。

マ「でも……でも……!」

マリーちゃんの手には乾燥剤がたっぷりと入った密閉袋が握られており、その中には先ほど
紅茶をぶちまけられた私の携帯と水色のヘヤピンが入っていた。

綺麗に拭き終わった机の上には、乾燥剤を取り出すためだけに開けられたお菓子の山が
オードブルのように並んでいた。

モ「……もしかしてそのヘヤピン……マヤ君の?」

マリーちゃんは肩をビクリと震わせ、ゆっくりと頷いた。

マ「うん……マヤ、このヘヤピンすっごく大事に扱ってたから………」

マリーちゃんの手が震えていた……よほど
ショックなんだろうな……
でもそこまで大事にしてたということは貰い物とかかな……?

マ「だから……べ……弁償しないと……」

キ「弁償ってお前、そんな金どこから出てくるんだ?本でも売るのか?」

団長さんの言葉に傷ついたのかいよいよマリーちゃんは泣き始めてしまった……

2ー2→



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トリュフ - 面白いです!!これからも頑張ってくださいっ! (2018年10月26日 12時) (レス) id: bed3358c42 (このIDを非表示/違反報告)
イチカ - 最近この作品を、見たのですが、とても面白くてビックリしました。これからも頑張って下さい (2016年5月5日 13時) (レス) id: 6cee49a922 (このIDを非表示/違反報告)
46猫(プロフ) - デルオスさん» ありがとうございます!頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2015年4月25日 16時) (レス) id: 90628d5693 (このIDを非表示/違反報告)
デルオス - 続き楽しみにしてます(^^) (2015年4月25日 16時) (レス) id: 4238519239 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - おーえんしてマスー (2015年4月25日 14時) (レス) id: 612ff67cab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:46猫 | 作成日時:2015年1月10日 0時

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