★76★慰め ページ34
外に出るとひんやりとした風が頬を撫でた。その冷たさが少し心地よく感じる。
夜だからか周りに他の人は見当たらない…静かな雰囲気がより強調された。
…ひとまず何か話さねばと思い、ローグ君に言葉をかけることにする。
貴「あの…部屋で私が話してたこと、聞こえてましたか?」
ローグ「…あぁ、通りがかった時に少しな。盗み聞きするつもりはなかったんだが」
やはり聞かれていたようだ。少しって言ってるけど表情で分かる、これはほとんどの内容を聞いているに違いない。
だって明らかに心配そうな表情をしているんだもの。
貴「大丈夫ですよ、昔のことですし…色々ありましたけど、今は独りではありませんから」
ローグ「……」
貴「そりゃあ沢山怖い思いをしてきましたけど、辛い思いをしてるのは私だけではありませんし…」
…あれ、どうしたんだろう私。次々と言葉が出てくる。
貴「家庭の事情がたまたま悪かっただけです…私がもう少ししっかりしてたら、結果は変わってたと思うんですけど」
事件が起きたときの光景を思い出しながらそう呟く。
あの時は震えて見ているだけだった。もっとしっかりしていれば直ぐに判断してお姉ちゃんと一緒に逃げることだってできたかもしれない。
お母さんとも一緒にお話しして過ごしていたら、結果が変わっていたかもしれない。
貴「私が弱かったから…お母さんが、お姉ちゃん、が…」
その直後、ローグはAに近付くと同時にそっと包み込むように抱きしめる。
突然のことにAは驚き、少し顔を上げた。
ローグ「…Aのせいじゃないだろ」
貴「そんな、こと…」
ローグ「自分を責めるようなことを言うな」
そっとAの頭に片手をのせて優しく撫でる。
それによってAは我慢していた感情が少しずつ露わになっていく。
声を震わせ、青い瞳から涙が零れ出す。
貴「ぁ…ぅ…っ」
ローグ「…我慢しなくていい、今は仲間に頼れ」
そのままAはしばらくローグに抱きしめられたまま泣いていた。
丁度その場を他の人物が通ることはなく、Aの泣き声だけが響いた。
―――――
―――
エネ(…これは、声をかけない方がいいですよね)
ローグ「A、……A?」
エネ(あれ、Aさん静かになりましたね)
ローグ「……寝て、る?」
エネ(え、ちょ、立ちながら寝たんですかAさんーっ!?)
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光鶴(プロフ) - サトリさん» ありがとうございます^^ (2014年6月22日 11時) (レス) id: 7027c2230a (このIDを非表示/違反報告)
サトリ - はじめまして!この作品みてて楽しいです! (2014年6月21日 20時) (レス) id: d9d88de9d8 (このIDを非表示/違反報告)
光鶴(プロフ) - 深海少女さん» はい!更新頑張ります^^ (2014年6月10日 17時) (レス) id: 7027c2230a (このIDを非表示/違反報告)
深海少女 - 更新頑張って下さい! (2014年6月9日 23時) (レス) id: a6f69421c1 (このIDを非表示/違反報告)
光鶴(プロフ) - 崘さん» ありがとうございます!!更新頑張っていきます! (2014年6月8日 22時) (レス) id: 7027c2230a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光鶴 | 作成日時:2014年5月30日 16時