12話 ページ12
完結に言うと、羽川A、10歳の頃に両親が事故死。
その後、幼い頃から優秀だった羽川は里親に引き取られることになった。
その里親こそが裏社会を牛耳る羽川家の当主だった。
「________と、このように色々と調べさせて頂きました。何故なら、全ては"閣下の為"に。」
机の上に羽川Aに関する資料を差し出した。勿論、他人の個人情報をこれだけ調べ上げるなんて、プライバシーの侵害もいいところ。
法定を前にすれば俺の方が不利になるのは当然。だから俺はあえて「閣下の為に」という言葉を強調した。
そうする事で羽川A自信の俺に対する動きを封じる為だ。元に、閣下に好意を寄せているようであれば尚更いい毒になる。
「そもそも一般女性が閣下レベルのアイドルと慣れ親しみ、人目を忍んで会話を楽しむなんて、お門違いも甚だしい…
それも、裏社会に通じる人間が、"アイドル"という表舞台で光輝く閣下と釣り合うとお思いで?
それ以前に、今まで何事もなくてよかったですよ。
もし、裏社会の人間に目をつけられ、閣下が巻き込まれでもしていたらと考えると目も当てられません。
あなたも今までいい夢を見れたのではないでしょうか?
そろそろ、夢から覚めてはいかがですか?」
どれもこれも俺の口から出る言葉は全てハッタリにすぎないものだ。ただ、この女を脅すのには申し分ないと言う確信があった。
何故なら、羽川Aは裏社会の両親がいるだけで、本人はそれらに対しての関与は一切していないのを俺は知っているからだった。
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作者名:さくらだ | 作成日時:2021年11月14日 11時