3.カミングアウトとニート。 ページ5
『…え、如何いう事ですか?』
「燐ちゃんは知ってる?異能者が集まって構成されている組織…武装探偵社の噂」
『嗚呼…難事件をいくつも解決してるあの噂の組織ですか』
ネットニュースで見た事がある。
だがあんなのは所詮都市伝説とか、そういうものの類だろう。
「そう!実は私、その武装探偵社で働いてるの」
『そうなんですか………ってえええええええ!?』
親族のありえなさすぎるカミングアウト。
思わず3歩ほど後ずさる。
「ふふっ、驚いたでしょ?」
『そ、そりゃ驚きますよ…って、え真逆』
「そう、燐ちゃんもその武装探偵社に来ないかっていう話!」
『い、いやいやいや無理ですよ!!ていうかそれは異能者だけの組織なんですよね!?なら尚更…』
「燐ちゃん」
春野さんが突然真剣な口調になる。
思わず顔を見ると、彼女は此方を心配するような目をしていた。
「…本当にこのままで良いと思ってるの?このままじゃ燐ちゃん、一生無職になっちゃうよ」
『…春野さん…』
脳裏によぎるのは、沢山の罵声。
_____もう近寄らないで、裏切り者!
_____こうなってしまったのはお前の所為だ!
かつて学生だった頃に負った心と身体の傷。
身体の傷はもう治ったけれど、心に刻まれた傷はたくさんの時間が流れた今でも…治らない。
けど…このままは嫌だ。
そんな思いが、心の何処かで芽生えていた。
『…春野さん。本当に、こんな私でも行けるのなら…取り敢えず、見てみても良いですか?』
恐る恐るそう言うと、春野さんはパアッと目を輝かせて笑った。
「うん、勿論!…あ、でも流石にその格好じゃダメね」
言われて自分の格好を見下ろす。
パーカーにミニスカ、スパッツというとってもラフな格好。
『うーむ…春野さん、外出久しぶり過ぎるので服一緒に選んで貰っても良いですか?』
「勿論!任せて」
こうして私はいつのまにか探偵社入社への道を歩んでいたのである。
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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年12月19日 21時