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24.激変した日常。 ページ26

それからというもの、
平凡だった筈の日常は、激変してしまった。









外を歩いていただけなのに、
すれ違った人に突然、「ヒィッ!」と悲鳴を上げられたり。








何故か路地裏に連れ込まれて、集団に囲まれ、終いには銃を向けられたり。








学校でも、誰にも話しかけられなくなって。









(…私、何かしたっけ…)









学校では流石に無かったが、
路地裏や道端でそんなことがあると決まって意識を失う。






そして目を覚ませば、死体がゴロゴロと足元を転がっている。
私はその度に口元を抑えてその場を立ち去る。







…誰にも話せなかった。両親にも。
話してはいけない気がしたから。








何より、両親の悲しい顔を、見たく無かった。








…居場所があるのは、自分の家だけだった。






何があっても変わらず、「おかえり」と言って迎えてくれる両親。






私が暗い顔をしていると、何も聞かずに
そっと抱きしめて「辛かったのね」「何も出来なくて御免ね」と、
頭を撫でてくれた。






私は、そんな温かい言葉に何度も救われた。







何も出来なくて御免、なんて言うけれど
そんなことない、と何時も思っていた。







心を開いていたのは、両親だけ。








なのに。









ある日、
両親は突然私に「家を出ろ」と言った。
何時も通り勉強していた時のことだ。








『如何して?』







「良いから早く、荷物をまとめて」









事情を何度聞いても、はぐらかすばかりで。
訳が分からないまま、私は外に出された。






母親に「貴方を守るため」だと聞かされて。









その後、私は親戚の家に迎えられた。
けれど相手の親戚は私を歓迎する気は無いようで、








「何であの子が…」








と、何度も呟いていた。







私も一刻も早く、両親の元へ帰りたかった。
訳が分からないまま此処に居るより、ずっと良い。









ある日、一本の電話が届いた。








その内容は親戚からの口頭で伝えられたけれど…








私はその内容に目を丸くした。





























「お前の両親が殺されたそうだ」









「集団襲撃で太刀打ち出来ず、そのまんま死んだらしいぞ」









その日から、









私の居場所は、









あっけもなく、









…消えた。

25.ニート、覚悟を決める。→←23.平凡だったのに。


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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年12月19日 21時

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