16.ニート、再びやらかす。 ページ18
『ちょちょちょ一寸待って。
敦君も、ネトサ(ネットサーフィン)が好きなの?』
そう訊ねると、彼は純粋な瞳で「はいっ!」と元気良く返事した。
…今はそのつぶらな瞳が私にとっては痛いんだけどね。
やめて私のライフはもうゼロよ!!←
「燐さんは普段何を見てますか?」
ゴトガタズドンッ!!!
『…』
「燐さん!?」
『あはは…だ、大丈夫…だよ…』
たった今、あまりの驚きで椅子から転げ落ちて机に肘をぶつけ床に落ちた為に、あんな音が響いたのである。
ちなみにメチャクチャ痛い。
特に肘が。←
てかこれマジで答えちゃいけない質問!!
答えたら私の正体がバレる!←
「1人で立つの辛いですよね、僕の手、掴んで下さい」
『あ、有難う…』
敦君に手を貸して貰い、何とか立ち上がる。
一応年上なのに、随分と派手なドジをかいてしまった…。
そんな事を思っていたら、敦君の動きが止まった。
私のPCを見つめ、固まっている。
「…あれ?これって…」
『え…うわぁあぁあぁ!?』
慌ててPCの電源を落とした。
そこにデカデカと表示されていたのは、私___"ルミナス"のプロフィール編集画面。
1番見られちゃいけないものを見られたァァァァ!!!泣
くるり、と敦君の方を振り返る。
『……あつしくぅん……』
「ひっ!?は、はい…?」
『…見たねぇ…?今の、見たねぇ…?』
「み、みみみみみ見てないですっ!!プロフィール編集画面が見えただけでっ…」
『見てんじゃんかァ!!』
まあ私が探偵社で作業していたのがそもそも悪いんだが…
「…あの、燐さん」
『…何?』
「燐さんもやってたんですね、動画投稿」
『…ユーザー名見た?』
「見てないですが…」
…ん?
…待てよ。
今、この子「燐さん"も"」って言ったよね?
…ていう事は、真逆…
『…敦君も、動画投稿してるの?』
「まあ、顔は出さないですが…ちょくちょくやってますね」
と、人懐こい笑顔で笑った。
その笑顔に私は思わずきゅんとした…
、
、
、
と思ったか読者の皆さん。
私は違うぞ。←
『…マジかよ』
…当の本人である敦君は首傾げてたけどね。
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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年12月19日 21時