合奏その4.最後の合奏…のはずが… ページ44
合宿から帰って来た僕等はコンクールの為に必死で猛練習した。
何時もより自主的に早く来るようになったし、基礎練習の量や合奏の回数もどんどん増えた。
時間に追われる日々を慌ただしく送り、そしていつの間にか最後の合奏の日となっていた。
敦「…今日で本当に最後、なんですね…」
谷崎「そうだね…いやーここまで長かッたなぁ…」
合奏の時の森先生の威圧的な笑顔と社長の厳しい目線にヒヤヒヤしながら吹き続けた日々を思い出し、思わず顔がほころんだ。
敦「…今思えば、少し笑えてしまいますけどね」
谷崎「ははッ、確かにそうかもしれないね」
国木田「それも良い思い出で終わらせる為に、今日は今迄より何十倍も集中して取り組むぞ」
敦「わぁ!?国木田さん…はい、そうですね。頑張ります!」
国木田「その意気だな。…俺もお前達後輩に負けないようにしないと…」
その時だった。
樋口「芥川先輩!?大丈夫ですか!?」
樋口さんの驚いた声。
何事だろうか、と覗くと…
芥川「心配されずとも平気…くッ…げほっ、ごほっ」
敦「え…芥川!?」
芥川が激しく咳き込んでいる。
しかもその顔は凄く赤い。
谷崎「真逆…」
隣に居た太宰さんが焦ったように芥川の額に手を当てる。
太宰「一寸芥川君、酷い熱じゃないか!!保健室行くよ!」
芥川「…済みません…」
その状況に誰もが唖然とした。
____これじゃ、全員が揃って合奏することが出来ない。
国木田「…不味いな、これは…」
国木田さんが悔しげにそう呟いた。
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あっぴー - 私はホルンやってます。あるあるすごい共感しました合奏とかで音はずすとよく先生ににらまれます… (10月29日 18時) (レス) @page15 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
Hiro(プロフ) - 指揮棒折れるのわかります!と言ってもうちの学校棒ないんで金属の棒で叩いてそれが曲がるんですけれど。初コメ失礼しました (2021年12月8日 6時) (レス) @page21 id: 86439a7187 (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - koiさん» コメントありがとうございます!おお、私の好きな楽器← 私もチューバなのでよく言われて苦労していました…(^_^;) 共感して下さる方がいて嬉しいです♪ ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月17日 8時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
koi - お初です!私はユーフォやってます!4話目の中也がアンブッシュアで悩んでいる場面を見て、私もよく、アパーチャーが空いてないとか注意されているので親近感がわきました!更新頑張ってください! (2018年9月16日 19時) (レス) id: 86e16ba69c (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - 楓さん» コメントありがとうございます!宝島!懐かしい…あのアルトサックスのソロカッコいいですよね〜聞いてて凄く憧れてました笑 (2018年5月3日 16時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年10月26日 9時