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「ふぃー、つっかれたあ」
坂「今日は結構歌ったねえ」
「だな。友達と行ってもこんな歌わないし」
だって6時間だよ、6時間?
現在時刻、午後5時。
坂「あ!」
「どしたさかたん」
坂「ちょっと待ってて!」
そういうと、さかたんは公園の方へ向かって走り出した。
坂「はい、これ!」
5分くらいで戻ってきたさかたんの手には、アイスクリーム。
「えっ、ありがと!あ、でも、お金…」
坂「ええって!!今日一緒にカラオケ行ってくれたお礼!これでチャラね」
「な、なんていいやつなんだ…!」
坂「崇め奉るがよい…ククク」
「じ、じゃあいただきまーす」
やべえやべえ隣の親子からめっちゃ変な目で見られた。つかさかたん気づいてないし!!
しゃく、しゃく、ともう誰もいない公園でアイスを食べていると、なんだかしんみりした気持ちになる。
坂「…なんかさあ」
「うん?」
坂「前も一緒にアイス食べたの、思い出した」
「あー…wあのときは皆と食べたねえ」
坂「こーやってAと一緒にアイス食べられると思ってなかった、しかも二人きりで」
「それはこっちもだよ。まさかあのときの合コンで出会った人と付き合うなんて思ってなかったし
」
合コンなんて、軽い恋愛ばかりだと思ってた。パリピしまくってる連中が、ワイワイやってるだけ。連絡先交換して、ノリで付き合うなんて、そんなの変だと。
でも、それは違うのかなって最近思ってきた。
だって、合コンから始まる恋愛、結婚もあるじゃん。私たちそうだし。まあちょっと違うというか、合コンだけじゃなくて学校生活もなんだけど。
思い込みとか、偏見で物事をはかるの、よくないんだなあってちょっと反省。
坂「A?」
「…ん?ああ、どした?」
坂「いやボーっとしとったから…」
「いやいや大丈夫。少し考え事してただけ」
坂「そお?ならいいけど」
さかたんは優しいなあ。
そんで、そんな優しい彼氏を持った私も、幸せだ。
坂「あ、A」
「え?」
坂「口にアイスついてる」
「えっ、ちょ、どこ」
坂「こーこ」
ちゅ
坂「…ふふ」
い、今、な、なんっ
「さ、かた…」
坂「あー、緊張したあ!あ、歯とか当たってない?大丈夫?」
「大丈夫、じゃない…」
びっくりした。でも、
「かっこよかった…」
坂「誉めても何も出ぇへんでw」
「いやー、好きだわ」
坂「てーれーるー!!」
初恋は、レモンの香りに似ている。
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