48ガール ページ48
「……カラ松さんて、たまに頑固ですよね」
「え?」
驚いたように一瞬目を見開くカラ松さん
けれどもすぐに意地悪そうに笑って
「そんな俺は嫌いか?」
と言う。
ほんとに意地悪、ノーと首を振ることが出来ないの、わかってるくせに。
「そんなに私に好きって言ってほしいですか?」
「勿論さ、普段好きなんて言って貰うことほとんどないからな」
こちらからも意地悪したつもりだったのだがカラ松さんには通じてないようで。
にこにこ、眩しいくらいの笑顔でこちらを見つめてくる。
ほんとに敵わない、やめてほしい。
「お待たせいたしました、ガトーショコラです」
「あ、はい」
「センキューガール」
カラ松さんのイタい言葉に、口角ひとつぴくりともせず笑みを保つ店員さん。
こういうことを接客だからとかじゃなく素で出来る人がカラ松さんの周りにたくさん居たら、カラ松さんはもっと幸せなんだろうな。
「こちら、カップルサービスとなっております。
よろしければお召し上がりください」
そう言って店員さんはムースをテーブルの上に置く。
可愛らしい苺色をした、ソースでハートの模様が描かれたムース。
カラ松さんは嬉しそうな顔をして店員さんに頭を下げた。
「ハニー、ほら!あーん」
「えっ?……え゛っ!!?」
ムースをすくったスプーンをこちらに差し出してきたカラ松さん。
これは、あのリア充の行為なのだろうか
「あ、あーん……」
「ん」
彼の持つスプーンを口に含む。
甘さが口内に広がって、思わず顔が綻んだ。
「幸せ…めちゃくちゃ美味しいです……
カラ松さんも食べてみてください!」
「はしゃいでるハニーもキュートだな……フッ、ではいただこう……」
ムースをすくい、カラ松さんは自分の口へと運ぶ。
あれ、これって。
「……!本当だ、凄く美味しいな!」
「でしょう!?サービス最高……っ!!」
カップルって言われたことだとか、間接キスだとか、
普通は恥ずかしがったり喜んだりするところなんだろうけれど、何も思わなかった。
カラ松さんの生み出す言葉の方が、もっと甘くて、もっと嬉しいから。
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◇ Nana ◇(プロフ) - あああああああカラ松も夢主ちゃんもトト子ちゃんも皆可愛いよおおおおおおお((凄く面白くて、夢中で読んでました!!こんなに面白いお話を書ける人がこの世に存在したんですね…!続編も読ませていただきます!! (2016年6月10日 21時) (レス) id: 1b43d596bb (このIDを非表示/違反報告)
ライラ - カラ松かわいい めっちゃきゅんとした!!!!!! (2016年5月7日 13時) (レス) id: 32a7da3132 (このIDを非表示/違反報告)
猫松 - カラ松girlの私を更にカラ松girlにするなんて!文才あり過ぎですよー(((о´∀`о)ノ (2016年5月4日 20時) (レス) id: 4cb117398e (このIDを非表示/違反報告)
アリア(プロフ) - ★いーちごん★さん» そう言っていただき大変嬉しいです!素敵だなんて光栄です…!頑張らせていただきます! (2016年5月3日 16時) (レス) id: bdfa4e2581 (このIDを非表示/違反報告)
★いーちごん★ - カラ松可愛いいい!!!もともとカラ松girlだったんだけど、もうそれ以上に好きになりました!!素敵なカラ松をありがとうございます!!これからも頑張ってください!! (2016年5月3日 3時) (レス) id: a7b40fea04 (このIDを非表示/違反報告)
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