【おそ松さん】 カラ松さんとカラ松ガール 【カラ松】

４１ガール ページ41

「……じゃっ、じゃあ、何処へ向かおうか…」
「えっ、この流れでまさかの呼んでくれないんですか！？」
「うぐっ…そ、それは……」


私から目を逸らしながら、どこから出したのか分からないグラサンを掛けてカチャカチャ上げたり下げたりしている。何をしているんだこの人は。

さっき呼んでくれたとき、嬉しかったのに。
求められてる感じが幸せだったのに。




「……きみが」
「え？」
「きみが俺のことをカラ松くんって呼んでくれるなら、呼ばないことも、ない」

「………えっ」




一気に顔に熱が集まるのを感じた。

この人、さっき私に「可愛くおねだりがずるい」とかどうとか言ってたけど、それはこっちの台詞じゃなかろうか。
要望自体も可愛いくせにその上くん付けって。




「……そ、れは、難しい話、ですね」
「そ、そうだろう？今の俺にも少し難しいからもう少し後にまたおねだりしてくれ…」


真っ赤になりながら片手で顔を隠すカラ松さん。
その様子からすると、私を呼び捨てで呼ぶことも、私にくん付けで呼ばれることも難しいんじゃないだろうか。

ほんとに、可愛い人。




「……ほら、カラ松さん。どこかへ行くんでしょう？
カラ松さんの行きたいとこに連れてってください」

「！ああ、勿論だマイスイートハニー！！行こう！！！」



私の発するひとつの言葉だけですぐにテンションが切り替わる彼。
ころころころころ、変わっていく表情は見ていて飽きない。


ただ、




「……ん？どうした、Aちゃん」

「……いーえ、なんでも！」









急に手を繋ぐのは、反則だと思うんですよ。

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