【おそ松さん】 カラ松さんとカラ松ガール 【カラ松】

３８ガール ページ38

「あの、カラ松さん」
「……」
「カラ松さん…！」


何度呼んでも返事がない。
カラ松さんはいつの間にか私の腕を掴んでいた手を私の手につなぎ直していた。
それは凄い嬉しい事なんだけど、力が強いせいで私はどうすることも出来ずされるがままとなってしまっている。


「か、カラ松さん…手、痛いです」
「え？あっ……すまない」

私が痛いというとすぐに手を離してくれるカラ松さん。
優しいところは一緒なんだけど、どうも様子がおかしい。


「……どうしたんですか？なんかおかしいです」
「そ、れは…」

彼は言いにくそうに下を向く

「私に対しての酷い思いでも、なんでも言ってくれていいですから。
ちゃんと、カラ松さんの口から聞きたいです」


「………Aちゃん、が」
「私が……？」

そうは言ってもやっぱり怖い。
好きな人からの暴言が好きだなんていう人は少数派だろう。

でも、カラ松さんはやっぱりカラ松さんで。




「Aちゃんが、俺の約束の前におそ松とデートしてたから、その……
なんか、つい。すまない、俺格好悪いな」


いつもの、私の喜ぶ言葉をくれるカラ松さんだった。
小さく声を出して、少し寂しそうな、どこか恥ずかしそうに笑う彼は、格好悪くなんかなかった。



「……格好悪くないです。むしろめちゃくちゃ素敵ですよ。
私、言ったじゃないですか。

素の、ありのままのカラ松さんのほうが素敵だって」
「そ、そうか……？そう、なのか……！」


そうやって子供みたいに顔を輝かせて喜ぶところも勿論、


「だから、ありのままのカラ松さんで居てください」



全部に、惚れてるんです。

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