つめたいフリの裏側は [赤]

#3 ページ3

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上機嫌で絡みついてくる小瀧くんをはがし、



帰ろうとすると「帰らんといてやぁ」と涙目で言われるコースを2,3回は辿った頃。














未沙がやっと救出にきてくれた。
















「のんちゃん！A離したげてよ」


「未沙ちゃんの友達なん？」


「そ。A怒るとめんどくさいよ」






















その言葉にみるみるしゅんとする小瀧くん。



わかりやすすぎて大型犬みたいだ。






















てか私が怒るとめんどくさいって嘘...私未沙には本気でキレたことないし。



小瀧くんが離れた隙に、



部屋の反対の隅に逃げる。





















隣には、黒髪短髪の男子。



さっき、小瀧くんとかと混ざって特徴的な笑い声をあげていた、



ハイテンション系な、いわゆる私の苦手なタイプ。



















ぐいぐいくるかな、と思いきや意外とぜんぜん話しかけてこない。



だけど顔立ちは結構綺麗だし、モテるんだろうな。
























話しかけられないことをいいことに、



適当にたこ焼きやから揚げをつまんでいると、



急に隣の黒髪短髪くんから声がかかった。




























「自分、なんていうん」



その声があまりにも冷たくて、一瞬体が固まる。



え、さっき小瀧くんたちと騒いでたあの子と同人物だよね！？
















「佐野、Aです....」


「......」













自分から聞いといて無視かよ。





















「あなたは？」


「しげおか」




























ぶっきらぼうすぎる言い方にちょっとむっとして、



「下の名前は？」



ちょっと強めの口調で問う。...と、


























「お前なんかに教えるか、あほちゃう」


















はい！？



今なんておっしゃいました！？



冷た。
























もういい、関わらなければ済むだけの話だし。



「しげおか」は、小瀧くんたちのところにいって絡んで笑い声をあげている。




...なんで、こんなにも態度が違うんだろう。












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