つめたいフリの裏側は [赤]

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次の日も登校日とは名ばかりで、



ホームルームが終われば、



下校時刻まで仲良くなった子とおしゃべりタイム。





















きのうろくろく社交性を発揮しなかった私は、



女子で喋れる子は未沙だけ。





















「きのう気になる奴いた？」



「んー、やっぱ小瀧くんかな...かっこいいし！」




















あまり本気になりすぎないようにね、という忠告は喉の奥で飲み込む。



小瀧くん、チャラそうだし。





























「Aこそ！気になる人は？」


「気になるっていうか...」


「お？お？Aにもついに春か？」


「そんなんじゃない！」


















断じてない。ただ...

















「しげおかっていう男子さ、」


「男子とはあんなにハイテンションで騒ぐのに、」


「ちょこっっと話したら異様に冷たかったんだけど」


「えーっ！？」























未沙いわく、



未沙も話したけれど、そんな冷たくはなく、



ちょっと男子が女子と喋るのに照れていた程度らしい。























「下の名前聞いたら、」


『お前なんかに教えるか、あほちゃう』


「って言われたんだよ！？」


「え、ありえない...幻聴だ幻聴」


「なわけ」




























小瀧くんたちと騒いでいるしげおかは、



確かに私が話したしげおかとは別人で。



そんなことを考えていると、小瀧くんが大声で呼ばわった。



















「未沙ちゃーん！」



おいでおいで、って手招き。






















行っといで、って背中を押すと、小瀧君が大声で、



「Aちゃんも！」と呼ばわった。



渋々、付いていく。













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