【黒バス】木吉先輩の双子は転生系女子の様で~sept~

310.nouvelle ページ10

花宮君によれば、周りにシェイクスピアの作品を知っている人が全くと言っていい程にいなかったからテンションが上がったとの事

我に返った彼が顔を真っ赤に染めながら教えてくれた

可愛過ぎかよもう

(人1)「へぇ。それじゃあ、この学校なら話の合う人が沢山いそうですね。……The night is long that never finds the day.」

花「“どんなに長くとも夜は必ず明ける” いや、ここってお坊ちゃん校だから、自力で来た人は5割位ですよ。……Foul is fair and fair is foul.」

(人1)「“いいは悪いで悪いはいい”…だっけ。努力しなくても金があればどうにかなるとかいう腐った思考で溢れかえっている、と」

だから世界は屑だらけになりつつあるんだよ

全くもう…

現在、私と花宮君はシェイクスピアの名言を兎に角略す地獄の対戦をしている

もう無理死にそう

だけど、少しは模試上位の彼についていけている奇跡

色々読んだりしておいてよかったわー

(人1)「えぇと…There is nothing either good or bad but thinking makes it so.」

花「“世の中には幸も不幸もない。ただ、考え方ひとつだ” 木吉さんってかなり知っているんですね」

(人1)「両親がアメリカに行っていた時があって、その時にたまたま興味を持ったんです」

花「そうなんですねー。That one may smile, and smile, and be a villain.」

(人1)「“ひとは微笑みながら悪人になることができる”…もうこれやめましょうよ。流石にネタが切れ始めました」

時計を見ると、いつのまにか9時になっていた

どんだけやってんだよ私達は

私、本当によく頑張った

花「そうしましょうか。あー…、話が合いそうでよかった」

爽やか〜な笑みを浮かべて私を見る

イケメン爆ぜろ

(人1)「…そうだそうだ、聞きたい事があったんです」

花「何です?」

(人1)「マネージャーの仕事は少し手伝った事があるので粗方知っているんですが、テーピングの仕方を教えてくれませんか?」

体育館に通っていた時に雑用はちょくちょく手伝っていたから分かるんよ

だけど、テーピングとは無縁だったんですよ

大体私が使っていたのはサポーターと絆創膏と湿布なので

花「俺もあまり得意じゃないので上手く教えられないと思いますけど、それでもいいなら…」

(人1)「お、お願いしますっ。凄く助かります!!」

絶賛猫被り発動中の私と花宮君

付かず離れずで殆ど味わった事のないこの会話が、かなり楽しい

暫くはこの猫被りな関係が続く事を願う

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