【黒バス】木吉先輩の双子は転生系女子の様で~six~

259.nouvelle ページ9

「じゃあ、行こうか」

(人1)「あ、はい」

私達の保護者として、叔父が付いて来た

この人のする爽やかな笑顔は、はたして本物なのか偽物なのか

目的の場所に到着すると、もう何十人もの人でごった返していた

木「どうやって探すんだろう」

(人1)「ううん…聞けば分かるかな?」

叔「そうだね。あっ」

周りに日本人はおらず、丁度通りかかった札を付けた人の良さそうな外国人の女性に叔父は話しかけた

エクスキューズミー という片言な英語

…大丈夫か?

「What's the matter?」

叔「あ、えーと、その…」

やはりというか何というか…

流暢な英語で返されてどもってしまった

助け船を出してあげたほうが良さそうだ

(人1)「I would like to know my parents whereabouts.」

あれ、合ってるかな?

私の家族の居場所を知りたいのですがって

まあ、伝わればいいんだけどね

「!! Well,What's your parents name?」

そう聞かれたので、父さんと母さんの名前を伝える

すると

「Oh,Really!? Come with me!」

そんなに驚く?

もしかして有名人だったりすんの?

叔「Aちゃん、英語話せるんだ」

(人1)「ほんの少しですけど」

電話で英語を使われたお陰だなあ

…女性は、こっちこっち!! と手招きをしている

うん、早く行こう

○
*
○
*
○

案内し終わると、女性は仕事に戻っていった

(人1)「っ」

木「うっ」

2人の体は損傷が激しいものの、帰って来てくれただけいいんだと思う

だとしても、もう、一緒に話したりは出来ない

そう思うと、頭の中がぐるぐると訳が分からなくなって、目の前が僅かに歪む

(人1)「…っ……うっ、く…っ」

こういう時は、涙を堪える事何て出来る訳がない

絶え間なく目からボロボロと流れていく

木「A……っ」

鉄平が抱きついて来るが、それを気持ち悪いとかうざいとか思っても、振り払う気力はない

(人1)「帰って来てくれて、もっ、こんな形じゃあ、う、れしくなれない…よ……」

父さんと母さんがこれから笑う事はもう、ない

(人1)「でも、帰って来てくれてよかったぁ…」

人で溢れ返るここで、私と鉄平の啜り泣く声が暫く響いた


*+*+*+
どーん
What's the matter?→どうしましたか?
I would like to know my parents whereabouts.→両親の居場所を知りたいのですが
Well,What's your parents name?→両親の名前を教えて下さい
Oh,Really!? Come with me!→本当に!?こっちにおいで!
多分…多分!!
綴りとか間違っていたら教えて下さい

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