【黒バス】木吉先輩の双子は転生系女子の様で~six~

273.nouvelle ページ23

ピッ…ピッ……

(人1)「…?」

単調な機械音が耳に届く

薄っすらと瞼を開けると、漂白剤でも使ったのではないかと思う位に真っ白な天井が瞳に映った

少し前に来た気がする

どこだっけ?

…あぁ、病院だ

蒼摩君が1次的に入院した時に来たんだ

でも、どうしてここにいんの?

…

(人1)「そうだっ……いっっ!?」

体を起こそうとしたら、全身に痛みが走った

その痛みで意識がはっきりとした

何だ何だと体を見てみると、腕とか足とか、とりあえず見える所が包帯で覆われている

待て、何があった?

(人1)「確か、下校中に…」

怒鳴り声とかが聞こえてきて、声のする方へ行ったら公園で桜井 良がカツアゲに会っていて…


ガラッ


突然、ドアの開く音がした

そっちを見ると、その場で硬直している修造君と蒼摩君がいた

羽「んな、な、なな、Aちゃん!?」

虹「おまっ、目ぇ覚め…は、マジ!?」

ギャーギャーと騒ぎ出す2人の声に 静かにしなさい!! と2人よりも大きな声で看護婦さんが怒鳴った

…元気だなぁ

○
*
○
*
○

虹「はぁ…起きてくれてよかったわ」

どうやら、私が気絶した後に男の子が警察と救急に連絡を入れてくれたらしい

その男の子とは桜井 良の事だろう

で、私をボコった奴等はちゃんと警察に行ったとよ

羽「Aちゃん、10日間も目覚めなかったんだよ」

(人1)「10日?10日……。は、10日!?」

待って待って待って、そんなに?

そうだよ、それよりもだよ

(人1)「大会!!も、もう終わってる、よね…」

羽「…うん」

(人1)「ですよねー…」

当たり前だけど、もう終わってしまった

最後の大会には出られなかった

(人1)「くそっ!!何でだよ!!何でっ」

ああ、居残りで練習しなければよかった?

修造君達に待っていて貰えばよかった?

それとも…助けなければよかった?

いいや、それは違う

助けなかったら桜井 良はどうなっていたか分からないし

もしかしたら、私みたいに大怪我をしていた可能性もあるんだ

…?

あ、れ?

助ける必要あった?

私は彼の存在を知っているけど、知り合いじゃなかったし、助けなくてもよかったんじゃない?

いやいや、それはないか

…うん、それはないそれはない

(人1)「悔しいなぁ〜」

虹「あー…。そういえばさ、青峰と桃井が進展した」

羽「おまっ、それ無理が」

(人1)「まじで!?…いたっ」

羽「なかったか。って、大丈夫?」

確かに無理があったね

だが、その桃井ちゃんと青峰君の進展の件が気になる

すげー気になる

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