「永遠に。」 ページ9
「なんでそんなことしたの。」なんて言って、責めてはいけないことくらい分かっている。
それでも、ベッドに座って外を見つめるジェルくんを見ていたら、その言葉を飲み込むことは出来なかった。
「俺、やっぱりなーくんがいないとダメやねん」
そう弱々しく微笑む。
「ねぇ、私じゃダメなの、？」
「…なんでAが泣いてん」
「悲しいから。悔しいから。」
「どうせ、なーくんがいなくなって俺のいる意味なんてないなんて思ってたんでしょ」
「…」
「なんで、なーくんなの。なーくんだけがジェルくんの全てじゃないじゃん。莉犬くんは？ころちゃんは？るぅとくんは？さとみくんは？…私は？
ジェルくん、私そんな頼りない？」
「もう、ええねん…俺は1人がええねん。もうやなんだよ…」
もう、離れるのはややねんってぽそっと呟く。
彼の涙が枕に跡を残していく
「ゆっくり、ゆっくりでいいから。ちゃんと生きて」
「生きる必要ある？…死ねたら俺幸せだよ」
「ある。生きてくれてなきゃ私が悲しいから。」
涙をぐいっと拭って彼に笑顔を見せる。まだ、涙は流れてくるから多分きっと醜いかおだろうけど。
「私とずっと一緒って約束したもん」
「……そうやったな」
ぎゅっと抱きしめられたジェルくんの腕からは、ちゃんと大好きっていう気持ちが伝わってきたよ。
1歩ずつ、進んでいこうね。
立ち止まった時も、下がっちゃった時も、ずっと隣にいるから。
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作者名：凛月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2023年7月5日 21時
