32グラム ページ37
注意:ここからしばらく、「天空の難破船」をベースに話が進みますが、細部はかなり異なる予定です。映画とは別世界の話としてお楽しみください。
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翌日――。
所用のあった私は自分が勤める会社に出社した後、数時間後に零とシュウが居る「対組織事務所」へと出社した。
なんか、ものすっごく雰囲気ぎすぎすしているけどどうしたの? と、ジョディに聞けば「書類の書き方が気に入らないって、フルヤが難癖付けてきたからシュウが怒って喧嘩になっちゃって……。そもそも、こんな付け焼刃のチームじゃうまくいかないんじゃない? ってムードになってるってわけ」
と、簡潔に状況を教えてくれた。
そういえば、昨夜零は帰宅しなかった。寝不足で気が立っているに違いない。
「その迷惑なお二人はどちらに?」
「シュウはきっと喫煙ルームね。フルヤは……仮眠でも取ってるんじゃない?」
私はちょっと考えた後、FBIと公安からそれぞれ必要な書類を受け取ってPCの前に座る。
相変わらず集中したら何も聞こえなくなるのだけれど、
「Kitty、ついたなら声をかけてくれればよかったのに」という声とコーヒーの良い香りで集中力が途絶えた。
ここでは、普通に赤井秀一の姿だ。
まあ、ここで裏切りがあるようならもう、組織に勝てる見込みはゼロだからね。
「喧嘩したって聞いたから」
「喧嘩なんてしていない。降谷君から難癖を付けられたから、そこまでやる義務はないと正当な主張をしたまでだ」
――ハイハイ。何やってんの、もう!
「なるほどね。私、ジェイムズに会ってくる――コーヒー、ありがとう」
私はプリントアウトした書類を手に、シュウの傍を離れた。
許可を取った後、風見さんに会いに行く。
さほど人数がいるわけではないけれど、きちんとFBIと公安は別の階にしてある。揉め事防止のため。
でも、意味ないよね。解散した方が解決早いんじゃ……。
「降谷さんお休み中ですか?――あ、起こさなくていいです。これ見てもらっても?」
私はさっきジェイムズから許可をもらった書類を見せて納得してもらった。
公安とFBIの該当書類を見合わせて、必要な最低ラインの情報量だけが残るものを作ってみたの。
だいたい、公安の面倒な書類の書式にそのまま書かせるっていうのが無理なんだよ。どうせ、極秘扱いだし表に出ないんだから、きっちり書いたって無駄なのに。
そういうとこ、真面目で融通効かないとこがすごく零っぽくていいとは思うけど。
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まつり(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます!前回のキッドの時とはまた違うパターンでってイメージでしょうか。承りました。 (2023年1月30日 6時) (レス) id: 6a01f04095 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 続編おめでとうございます、!この話大好きすぎてやばいです。リクエストは、ヒロインが赤井さんと降谷さん以外の男性と親しげに話していてそれにすごーく嫉妬で狂う姿が見たいです、、! (2023年1月30日 2時) (レス) @page11 id: d7cfe12389 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 星良さん» こちらこそ、応援ありがとうございます。リクエストありがとうございますー!いいですね。私も見たい!是非書きたいと思います✨ありがとうございます。 (2023年1月29日 17時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
星良(プロフ) - 続編おめでとうございます!! 今回も楽しく読ませていただいています✊ リクエストなのですが、、、蘇芳ちゃんが嫉妬?しているところがみたいです💦 (2023年1月29日 17時) (レス) id: 4e794d85df (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - やっちさん» やっちさん、こちらこそ、続きまで読んでもらってありがとうございますー!引き続き、よろしくお願いします。 (2023年1月28日 20時) (レス) id: 40409137ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まつり | 作成日時:2023年1月28日 15時