コントロール【２】 ページ23
「じゃこの先どうするよ。｢情報源｣は見つけ出すとして、ドンとギルダを引き入れる話は？」
「問題ない」
レイが２人をどうするかノーマンに聞く。
すると、情報源のあぶり出しとドンとギルダを引き入れること２つは同時にできると答えた。
それに「スパイならこちらの切り札にもなる」と。
「情報を操作して逆に敵を撹乱したり、こっちの有利な状況をつくることも不可能じゃない──か」
「すでに網も張った」
「！！」
レイがエマよりも驚いた顔を見せた。
そして、レイにそんな顔をさせた本人は、口に人差し指を当てて悪戯をする前の子供のような笑顔を見せている。
ノーマンは絶対敵に回してはいけない人物だ…。
「おーい、そろそろ休憩終わって２回戦やろうぜ」
『はーい！今行くねー！』
「早く来いよー！」
「うっわドンニヤニヤしてる〜！」
「分かりやすーい！」
ドンがトーマとラニを引き連れ、手を振りながら少し遠くから声をかけてきた。
それを私とレイで振り返す。
レイはドン達が離れたのを確認すると、口を開いた。
「”コントロールはできている”…。だから特定済でもママは何も仕掛けてこない」
私達が派手に動かない限り、ママは即出荷は勿論、多分脱獄の邪魔すらするつもりなかったんだ…。
でも、何もしなくてもママは仕掛けてくるんだろうなと私は思った。
「レイ、あれから発信機を壊す算段は順調？」
「ああ」
「あとどれくらいで整う？」
「え……半月…いや10日あれば」
「じゃあ10日後に決行しよう」
「え」
辺りがシーンと静まる。
何か音が聞こえるとすれば遠くにいる子供達の声だけ。
「脱獄決行は10日後、11月8日だ」
エマとレイが驚いた顔でしばらく固まる。
勿論、私もだ。
そして数秒後私達３人でノーマンに焦りながら詰め寄った。
「ちょっちょっちょっ！！急すぎない！？いやいいんだけど」
「よかねぇよ」
レイがエマに手拳を与える。
「ママは｢情報源｣の存在を隠すつもりがない。
色んな打算はあるだろうけど、本気で隠したかったらフリでもシスターに年長者６人をマークさせる」
『｢時間がある｣は罠…だからこんな早く？』
「そう。発信機を壊し次第最速で脱獄を決行しよう」
ノーマンはそう言うと｢皆が待ってる、そろそろ行こう｣と動き出した。
私達はその後ろを続いて歩く。
多少無茶でもあと10日…。
それまでにすべきことその第１が、
ドンとギルダを引き入れること。
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仙里(プロフ) - シスター・クローネが自己紹介時にシスター・クローネとなっていますよ。すごく面白いです (2020年2月23日 21時) (
レス) id: e74e5ba2d3 (このIDを非表示/違反報告)
hono - 私は最年長の三人組が推しだと思っていたのですが・・・フィルは思っていませんでしたwww確かに猫口可愛いですよね！！！ (2019年2月15日 20時) (レス) id: 03d076c9eb (このIDを非表示/違反報告)
同志スターリン - 可及的速やかにコミンテルンの創設が必要である (2019年2月11日 16時) (レス) id: b0598bc4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ネック(プロフ) - あさん» 指摘コメントありがとうございます！女の子らしい肉体を…と思いそのような設定にしたのですが、確かに10歳の女の子、胸はまだ成長途中ですね……。早急に設定を変更させていただきます！ (2019年2月11日 10時) (レス) id: 77510b3074 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 10歳なのに胸がそこそこって...小学生年齢に何を求めてるのでしょうか。少しその設定が引っ掛かりましたので今回は少し低めの評価を押させて頂きました。これからも頑張ってください。 (2019年2月11日 9時) (レス) id: 23fc808fab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネック | 作成日時：2019年1月26日 0時
