やられた!【4】 ページ12
初めに、コニーが出荷されたあの夜、エマとノーマンが鬼の存在とハウスの正体を知ったことを教えてくれる。
裏口から帰ってきた2人の顔が強張っていたのはそういうことだったんだ…と納得。
そして次に、出荷順を特定したこと、発信機を見せつけママが宣戦布告してきたことを知る。
『そしてレイは不自然な2人の後をつけて秘密を吐かせた後、すんなり納得して脱獄に協力し始めたんだ……。』
「コイツは全員で逃げるって言ってきたり、ノーマンもおかしくなったりしたけどな」
「ヴェッ、レイ頭叩かないで!」
薄々気付いてたけど、やっぱりココのことを知っちゃったんだな……それで脱獄。しかも全員で。
今のところ知ってる情報も同じで良かった。
あとやっぱり、このチャンスを逃すという選択をしなくて良かった。
「僕らのこの数日間の動きは大体こんな感じかな?今やってる仕事が何の作戦なのかは分からないけれど」
『うーん、ボロを出させる作戦なのかな…?
でも教えてくれてありがとう。皆のこの数日間の不可解な行動の謎が解けて安心した』
……本当は、なんで隠してたの?
私はエマ達にとって守ってあげなければ何もできない雑魚なの?
とかって聞きたいけどグッと堪える。
悔しい。
自分が雑魚なのが。
「それとA。Aについてもう少し質問してもいい?」
『何?ノーマン』
「図書館で見た本って何だったの?」
『あー、実は4歳のときの記憶で本の特徴は覚えてないの……』
「そっか…でも覚えてなくても大丈夫。後でまた僕らで探せばいいんだ」
そう言ってノーマンは私の頭を撫で、隣でエマは何かを思い出したような素振りを見せる。
「そういえばA、3歳までは他の子と比べ物にならないぐらいスコアも運動神経も悪かったよね…」
「…ハウスの真実を知ったのは4歳のとき……!」
「そういやAが6歳になったとき、テストは常に上位のほうにいて、運動能力も格段に上がってたな」
『スコア低かったら出荷されちゃうからね…』
「それに皆と長くいたかったし」と大きく笑顔を作ってみれば3人も頰を緩めた。
…脱獄しようと考えるなんて、さすがだ。
私はただ満期出荷されるのを待とうとするだけだったのに。
「じゃあAは、脱獄の作戦を考えるのに一緒に協力してくれる…?」
『もちろんだよ、エマ!!』
私はエマに勢いよく飛びついた。
それで一緒に倒れこんで笑いあうのだ。
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仙里(プロフ) - シスター・クローネが自己紹介時にシスター・クローネとなっていますよ。すごく面白いです (2020年2月23日 21時) (レス) id: e74e5ba2d3 (このIDを非表示/違反報告)
hono - 私は最年長の三人組が推しだと思っていたのですが・・・フィルは思っていませんでしたwww確かに猫口可愛いですよね!!! (2019年2月15日 20時) (レス) id: 03d076c9eb (このIDを非表示/違反報告)
同志スターリン - 可及的速やかにコミンテルンの創設が必要である (2019年2月11日 16時) (レス) id: b0598bc4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ネック(プロフ) - あさん» 指摘コメントありがとうございます!女の子らしい肉体を…と思いそのような設定にしたのですが、確かに10歳の女の子、胸はまだ成長途中ですね……。早急に設定を変更させていただきます! (2019年2月11日 10時) (レス) id: 77510b3074 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 10歳なのに胸がそこそこって...小学生年齢に何を求めてるのでしょうか。少しその設定が引っ掛かりましたので今回は少し低めの評価を押させて頂きました。これからも頑張ってください。 (2019年2月11日 9時) (レス) id: 23fc808fab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネック | 作成日時:2019年1月26日 0時