22 - 5 決戦協定 ページ27
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「おいっす、レイ、カオル〜♪
レイはまず殴らせろ」
「うわあ、いきなり笑顔でえげつないこと言ったよ
笑顔のKnightsは怖いっていうのは本当みたいだね〜?」
「いや、薫くん
考察してないで助けておくれよ、我輩が突然殴られようとしておるのじゃぞ」
「いや、零くん
だって俺関係ないし」
笑顔のレオに、同じくへらへらと笑って座ったままじゃれているのは零と薫。
わざとらしく舌打ちしたレオは、何食わぬ顔で話題を変えた。
「まあ、それは後
何の為におれがここに来たのか、わかるよな?レイ」
いきなり変わった話題と雰囲気に、薫の笑顔が僅かに変わった。
「ああ、″嬢ちゃん″のことじゃろ?」
「なら」
レオが視線を移した先の薫は、いそいそと立ち上がる。
「あ、お邪魔?
なら俺は──」
「薫くん」
去ろうとした薫の手を掴んだ零に、レオは『何をやっているんだ』と言わんばかりの顔をする。
「ちょっと待て、レイ、
カオルはこの時間のこと知ってるの?」
「この時間って何?
今、普通に3人で話してるだけだけど?」
笑ったままそう言う薫の目をじっと見たって、その言葉が嘘か真かなどレオにはわからない。
不服そうな顔のレオに、零は変わらず笑って言った。
「薫くんは″協力者″じゃよ」
「…ああ、Aちゃんのことね
それについては俺はよく知らないし、聞かれたくないことなら聞かないから大丈夫だよ〜」
「いや、だってカオル何も知らないんだろ
そういうの、ダメなんじゃなかったの?」
「薫くんは自ら申し出たのじゃよ
それで、ちょこちょこ手伝ってもらっておる
我輩達には″演者″の手も必要じゃからな」
レオはずっと首を横に降っている。
「それに
お主らもバラしたんじゃろ、お互い様じゃ」
「俺は俺で、Aちゃんと話したりできるからメリットはちゃんとあるよ?」
『そんなことより』と薫はしれっと話を戻し、レオの話の先を促す。
「ただ殴りに来たわけじゃないんでしょ?
何が起こるのかはさっぱりだけど、零くんの目的は俺達の卒業式、1週間しかないわけだし
無駄話してる時間もないよ〜」
そんな薫の話に、レオは呆れたような顔でため息を吐き
諦めたようにどっかりとその場に腰を下ろした。
「…まあ、この際丁度良いから、カオルの手も借りたい
おまえら2人に手伝ってほしいことがある」
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まひる(プロフ) - 雪羅さん» 時間なんて気にしません!!←ありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。自分勝手な妄想ばかりですがそう言っていただけると凄く嬉しいです(人*´∀`)他の妄想にもお付き合いいただけると嬉しいです〜(*´∇`)ノ (2020年9月23日 19時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 今更ですが完結おめでとうございます!漫画化、アニメ化してほしいほどまとまっていてワクワクするストーリー、とてもすごかったです。これからもまひる様のお話を楽しみにしてます! (2020年9月23日 8時) (レス) id: 97af87c013 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - Mashiro Lioさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました!普通のところとシリアスのところの対比が上手く伝わったようで良かったです(*’ー’*)ノまた、地の文に多少英語があるのは、この第4章の視点が司くんの為、和製英語等は英語表記、ということです(*´-`) (2020年8月17日 8時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - 無気力のおにぎりさん» 最後までありがとうございました!他の作品も徐々に進めますね。゚(゚´Д`゚)゚。ご期待に添えるよう頑張ります(人*´∀`) (2020年8月17日 8時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 完結おめでとうございます!「シナリオ『spring』へ戻る。」というのが、わかってはいつつも何だかひんやりした感じを受けて、本編との対比が……。最後は無事「ズ!!」に移行できたということですかね。ところで最後の方、地の文に英語が増えたのは、なぜでしょうか? (2020年8月17日 7時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
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