21 - 5 花笑み ページ20
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「…繰り返してるとか、今までのあんたを見る限りそれはホントのことだって確信した
その繰り返す中で、あんたが変わっていく
…あんたは自分のしたいことじゃなくて、アタシ達の為に自分の行動を選んでる」
凛としたamethystの瞳が、ゆっくりとAを見上げる。
対してAは、それを静かに見つめ返し、黙り込んでいた。
「優しいのね
でも優しすぎて、アタシの大好きなあんたがどんどん消えてくの」
『どうして』と、小さな声で振り絞るように呟いた。
波の音が、その声を掻き消してしまいそうなほど。
嵐の白くて細い腕が、広い海へと伸びる。
その自分自身の手を、嵐は悲しげに見つめた。
「…小さな頃から、好きだった
ほんとうにほんとうに、憧れて
…あなたみたいな存在に、なりたかった」
あたしとあんたは似てると思ってた
そう告げて、嵐は伸ばしていた手を下げ、夕日であちこちが煌めく砂に触れた。
「…でもアタシはそこまで優しくないし、あんたみたいに憧れられる存在でもない
自分が大事なんだもん、傷付きたくない
笑ってるのが好きなのに、繕ったぎこちない笑みを向けられる
そんなの、向けられた方も悲しくなるに決まってるじゃない」
よいしょ、とわざとらしく声をつけて立ち上がった嵐は、突如怒ったような顔でずんずんとこちらに向かって歩いてきて、最終的にAの顔を鷲掴みにするような形になった。
「…アタシの好きなあんたを貫きなさいよ
アタシ、何のためにここにいると思ってんの
…あんたを守るためにいるの、辛いなら言えばいい
行きたくないなら言えばいいじゃない、『行きたくない』って
そうしたら」
嵐は振り返り、砂浜に座るなり海を眺めるなりする他のmemberを見て、彼らと顔を合わせて、小さく笑って。
「アタシ達はいつだってあんたに応える
呼ばれたら、飛んでいく
あんたみたいな子がいるから、アタシ達は立っていられる、戦ってられるんだから」
制服で、海を背にただ立っているだけなのに、
背にはmantleを、手には剣を、そんな騎士のような存在に見えた。
何が、『憧れられる存在でもない』だ。
この私が何より、その姿に憧れた者だと言うのに。
「…大丈夫、アタシ達はAセンパイの傍にいる
アタシ達はあんたの望みを叶えたいの」
嵐の隣で、凛月も笑った。
その小さな笑みのように、波も小さくさざめいていた。
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まひる(プロフ) - 雪羅さん» 時間なんて気にしません！！←ありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡自分勝手な妄想ばかりですがそう言っていただけると凄く嬉しいです(人*´∀｀)他の妄想にもお付き合いいただけると嬉しいです〜(*´∇｀)ﾉ (2020年9月23日 19時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 今更ですが完結おめでとうございます！漫画化、アニメ化してほしいほどまとまっていてワクワクするストーリー、とてもすごかったです。これからもまひる様のお話を楽しみにしてます！ (2020年9月23日 8時) (レス) id: 97af87c013 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - Mashiro Lioさん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました！普通のところとシリアスのところの対比が上手く伝わったようで良かったです(*’ｰ’*)ﾉまた、地の文に多少英語があるのは、この第４章の視点が司くんの為、和製英語等は英語表記、ということです(*´-`) (2020年8月17日 8時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - 無気力のおにぎりさん» 最後までありがとうございました！他の作品も徐々に進めますね｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ご期待に添えるよう頑張ります(人*´∀｀) (2020年8月17日 8時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 完結おめでとうございます！｢シナリオ『spring』へ戻る。｣というのが、わかってはいつつも何だかひんやりした感じを受けて、本編との対比が……。最後は無事｢ズ！！｣に移行できたということですかね。ところで最後の方、地の文に英語が増えたのは、なぜでしょうか？ (2020年8月17日 7時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
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