9 - 5 悪循環 ページ20
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「…あれ
今日はあんたなのぉ？
Aって聞いてたんだけど」
泉の声。
布団から顔を上げ、入ってきた姿に首をかしげる。
今日は確か、Aの筈だった。
「は、はい
A先輩が、パスって」
──完全に避けられた。
ガクンと頭を落とすと、テーブルの上の嵐は『あらあら』と口を挟む。
「凛月ちゃん、Aセンパイに何かやったのォ？」
「？
何故凛月先輩なのです？」
首を傾げた司の少し離れた所で、泉はじっとりと見下ろしてくる。
少しむかっとして口を尖らせると、泉はため息をついた。
「……
気が狂う。ホントに一言も喋らないし」
そっぽを向いた泉は不機嫌そうな顔になって
やけに静かな部屋で呟いた。
「…どうせAのこともくまくん関連でしょ
…くまくんのその声だって」
「はァ？
Aセンパイのことはともかく
何で声もAセンパイに関係するわけェ？」
嵐まで怪訝そうな顔をして見下ろしてくる。
司は純粋に、話についていけてないようで。
「Aお姉様と凛月先輩に何か関連が？
unitが同じくらいしか…？」
「…やっぱり、A先輩の方が良かった、ですよね」
「いっ、いえ！勿論Aお姉様はKnightsの女王たるお方で、produceしていただけないのは残念ですが
司はお姉様にも是非produceをしていただきたいです！」
精一杯笑う司に、納得できなさそうな顔の嵐。
そっぽを向いて不機嫌極まりない泉。
雰囲気はどう考えたって悪い。
布団から起き上がって、黙って扉に手をかける。
「り、凛月くん、」
「あっ、凛月先輩、！」
何も言わずに部屋を出る。
追いかけてくる者はいない、と思いきや
「凛月先輩！
何処に行かれるのですか！」
手を掴んできた後輩に、ため息を吐きつつスマホに手を滑らす。
そうして顔の目の前に突き出した。
司は目を丸くして、少し仰け反る。
少ししてから、司は少ししょぼんとしつつも笑った。
「…急用、ですか
本当とは思えませんが、本当だとしたら大変ですしね
仕方ありません、また今度dance、教えてくださいね、凛月先輩」
しれっと罵る所はとんでもない生意気だけど。
これでも可愛らしい後輩ではある。
『ごめんね』と口を動かして、
その頭を軽く撫で、その姿を背中に
陽の差し込む廊下をただ、歩いた。
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まひる(プロフ) - 雪羅さん» ありがとうございます…！！妄想のままに描いているので賛否両論あると思いますが…(^-^; そういっていただけると嬉しいですー！(*´ω｀)ありがとうございます(*’ｰ’*)ﾉ (2019年10月13日 11時) (
レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
雪羅(プロフ) - 前からこの作品見続けています！繊細で綺麗な表現とか、儚い世界観とか、謎の多いキャラクターとか、すごく作り込まれていてまるでドラマを見ているようでした！これからも頑張ってください！ (2019年10月13日 9時) (レス) id: 227c03626a (このIDを非表示/違反報告)
まひる(プロフ) - ありまさん» ありがとうございます…！そういったコメント頂けると、嬉しいです(*^-^*) (2019年10月9日 22時) (レス) id: f98a768e19 (このIDを非表示/違反報告)
ありま(プロフ) - この作品の雰囲気がとても好きです。 (2019年10月9日 21時) (レス) id: ef20a5c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
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