紅葉のレクイエム 『 前章 』【あんスタ】

冷たき指先 ページ10

「……、…セナ？」




「……ん、…………


……レオ、………生きてる？」








イズミさんがそう言った途端、オレンジ色の髪の青年は飛び起きて『わはは☆』と高笑いをした。









「生きてるぞー☆



セナ、助けてくれたんだろ？」









イズミさんの手は、僅かに震えていた。









「……俺は、……なんもしてない

…ホントに助けてくれたのは、…あの子だから」









二人の視線の先には、私がいる。









「あの子……？





……んん…！？ナル！！誰だその女！！
敵か！？敵なら斬る！！あ、待って妄想する時間をくれ…☆」





「敵か疑ってんのに妄想し始めるバカが何処にいる」




「あら、レオ、傷はどう？
ごめんなさいね、アタシお祓いしかできないから」



「ん！大丈夫！ナルは悪くないぞ！



んでお前は誰！？誰なんだぁ…！？妄想の神よおれに答えを教えてくれ…☆」






「千歳(ちとせ) Aです」







「ん"ぁ"あ"っ！！

答えを言うな！！フライング！！！」






「えっ、あ、ごめん、……なさい」






「……チトセA………チト………
………………Aでいいか。



A、おまえ面白いな！！」









突如、目の前の青年はそう言った。









「おまえ、セナよりも霊力持ってるんじゃないかーっ？


あ、セナが連れてきたニンゲンだっけ。
ニンゲンにしては霊力持ってるな〜…
謎めいた突然現れた少女！少女はとある青年達と行動を共にし、一緒に事件を解決していく…！！

……おおっ、ミステリー！！」






「れい、…りょく」





「………一生眠らせとけばよかった」




「冗談でも止しなさい、イズミちゃん…」









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彼の名は、月永レオといった。









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