68話 見んなや ページ20
潤は少し落ち込んでいるようだった。
初めて見た雅紀の発作に動揺しているのだろう。
「潤君落ち着きましたよ」
「あぁ」
自分と同じく濡れたままで砂だらけ。
「……今、あーばさんに叱られました。風邪をひくって」
潤の口元が笑った。
「そうだな」
「もう少し落ち着いたら連れて帰れますよ」
「そうか、じゃ、翔君たち呼ぼう。俺たちじゃ雅紀を濡らしちまう」
「そうですね」
翔と智は小田原たちをペンションに連れて来ていた。
勿論荷物を持って帰ってもらうために。
散々の迷惑をかけた結果だ。
彼らも何も反論もせず、ただ雅紀に謝罪をしたいと頭を下る。
が、智はそれを許さなかった。
荷物をまとめた彼らをバス停に降ろすと翔と共に診療所へ。
「雅紀どう？」
「落ち着きました、今潤君が看ています」
「良かった。これ着替え、2人の」
翔は着替えを渡す。
「ありがとうございます。潤君、着替えありますよ」
病室に入ると眠そうな目をした雅紀がいた。
「相葉ちゃん」
「大ちゃん……翔ちゃん……」
2人に覗き込まれて少し照れたよう。
「……あんまり怒ったら……駄目だからね……」
小田原たちのことを言っているのだろう。
「あとね……」
「うん、何？」
「……薬持ってて…くれてありがと」
ポケットからキーホルダーを出す。
これに入れてたんだよと。
「それと……」
「ん？」
「後ろの……2人……いいね……もっと見せて……」
着替えている潤と和也。
「見んなや！」
雅紀は発作で倒れた自分の姿を忘れさせようとしていた。
潤と和也もそんな気持ちをわかっているからふざけて笑っている。
「翔ちゃん、あーばさん背負えますか？もうつれて帰ってもいいそうです」
和也の言葉に雅紀は腕を伸ばす。
起こしての合図。
一度ベッドに座らせてから背負った雅紀の体はまだ熱くて、やっぱり軽かった。
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むつき(プロフ) - みるくプリンさん» あたたかいコメントに私のほうが泣いちゃいます。兄さんたち6人も大好きな人たちです。これからも頑張ります！ (2022年6月8日 7時) (
レス) id: 7a3d8c34a7 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - 初めまして！勝利６人組が好きなんですが、たまたまこの作品に出会いました。感動して泣きました、是非ドラマ化して欲しい(^.^)素敵な作品をありがとう。これからも頑張ってくださいね。 (2022年6月7日 18時) (レス) @page41 id: e740d416ca (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - ちぇろさん» ありがとうございます。温かい言葉にやさぐれていた心が穏やかになりました。こちらこそ感謝です！ (2021年9月16日 20時) (レス) id: 7a3d8c34a7 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ(プロフ) - 久しぶりに読み返させていただきました。ちょっぴり凹んでいた心がほこほことあったかくなりました。ありがとうございます。大好きなお話です。またおじゃまします。 (2021年9月14日 22時) (レス) id: 84d56b057b (このIDを非表示/違反報告)
むつき(プロフ) - めいさん» 二回もたどり着いて頂いて嬉しいです！ありがとう！ (2015年12月2日 18時) (レス) id: 4345b608cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むつき
| 作成日時：2012年8月2日 21時
