sleepy 43 ページ44
何とか合宿1日目の練習が終わり、各自の自由時間になった。
全員支給された晩御飯も食べ終え、自主練をする人、寝室である教室で休む人と皆それぞれだ。
私はというと、明日部活で使うための物品を用意し、体育館まで運んでいる最中だ。
明日の朝やるとなると時間が無い、今のうちにやっておきたい。
とダンボール箱を2つ重ねてもって、体育館まで移動していると
「あ、国見君、金田一君、お疲れ様」
後輩2人とすれ違った。
「っす、お疲れ様です!」
「お疲れ様です」
2人の様子を見る限り、シャワー後だろうか。
「シャワー浴びてきたの?」
「はい、混むと嫌なんで」
と髪の毛をタオルで擦りながら反応してくれる金田一君。
いつもと違って髪の毛が濡れているせいか、なんだか2人とも少しあどけない。
「A先輩は?どうしたんですかそれ」
とダンボール箱をまじまじと見つめてくる国見君。
「明日部活で使う物品だよ。今のうちに体育館に運んでおこうと思って」
「俺、手伝いま、、」
「持ちます」
と金田一君の言葉を遮り、重ねて持っていた私のダンボール箱を1つ奪う国見君。
「え、いいよ!2人とも疲れてるでしょ。休まないと、、」
「それは先輩もでしょ、金田一は先帰ってて」
「あ、、おう」
と金田一君は国見君いわれるがまま、教室へと戻って行った。
「本当にいいの?重いでしょそれ」
「いや別に大丈夫ですよ。少し重いですけど。ってかよくこんなの2つも運んでますね」
「まぁ体力には自信あるから、、」
とそんな会話をしながら荷物を持ち、体育館まで一緒に運んでくれる国見君。
なんだかんだ優しい。
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作者名:ますだ | 作成日時:2023年10月25日 2時