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乱『Aのことは大切だと思ってるよ。…だけど、僕のことは好きになっちゃダメだよ』
次の日になっても乱数くんに言われた言葉が頭の中をぐるぐる回っていて離れない。
「それって遠回しに私のことが嫌いって言われたんですかね…」
寂「Aさん、ここは病院だからね。身体が元気になったのは嬉しいことだけど用もないのに来てはいけないよ」
「昨日、間違えて飲酒したせいでまだ頭が痛いです。あと心も痛いです。ボロボロです」
寂「Aさん…。ふー、飴村くんは昔から気がかりなことを言うのは得意だからね。そこまで気にしなくてもいいと思うよ」
「でも…。寂雷先生は昔から乱数くんと仲良かったんでしょ?なんで今は仲悪くなっちゃったの?」
乱数くんに昔、寂雷先生と知り合いだってことを話したらすごく嫌な顔をされたのを思い出す。
寂「長年一緒にいればいるほど色々あるもんなんだよ。さ、落ち着いたのならそろそろ帰りなさい。他にも患者さんが待ってるからね」
「は〜い…急に押しかけちゃってごめんなさい!久しぶりに先生とお話できてよかったです。また今度、時間がある時なら来てもいいですか?」
寂「もちろん。 お母さんにもよろしく伝えてね」
思いつきで寂雷先生の元へ来ちゃったけど、やっぱり話をするだけで気持ちが少しは楽になる。
相変わらず人気な先生だから廊下には今か今かと待っている患者さんもいて、申し訳ない気持ちになった。
今度はちゃんと連絡してから行こうと心に決めた。
prrr...
「もしもし、左馬刻さん?」
左『おう。A、今からちょっと会えるか?』
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作者名:ましろ | 作成日時:2019年7月7日 9時