6杯目 ページ7
そして、夜になり
カランカラン
「いらっしゃいませ」
男「過去に戻れるって本当ですか?」
「はい、ですが条件が5つあります。それでも、戻りたいですか?」
男「はい」
「では、過去に戻れる為には
1つ、過去に戻っても、この喫茶店を訪れたことの無いものに会うことはできません。会いたい相手がこの喫茶店を訪れたことがない場合、過去には戻れますが、その相手に会うことはできません。
2つ、過去に戻ってどんな努力をしても、現実を変えることはできません。
3つ、過去に戻れる席は決まっていて、その席には、先客がいます。そこに座れるのは、その客がトイレに行くために席を離れたときだけです。この先客は、必ず1日1回トイレに行きます。ですが、いつ行くかはわかりません。
そして、無理矢理席を移動させようとすると呪いをかけられます。
4つ、過去に戻っても、席をたって移動することはできません。もしもその席を立ってしまったら、強制的に現実に引き戻されます。だから、過去に戻っても喫茶店の外に出ることはできません。
5つ、過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めきるまでの間だけです。もしも、コーヒーが冷めてしまったらその席に幽霊として座り続けてもらいます。
これでも、やりますか?」
男「はい!どうしても、亡くなった友人に会いたいんです」
「席は、今彼女が、座っているところです。」
ここは、過去に戻れる喫茶店。
この、5つの条件を満たしていないと過去には戻れない。
大抵の客は、出来ないからすぐに帰る
1ヶ月に約3人ここに訪れる
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作者名:イチゴミルク飴 | 作成日時:2017年12月13日 22時