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小さい頃から優しかった太ちゃん。
その綺麗で繊細な手で私の小さな手を引いてくれて。
その柔らかく熱い唇で私の額に、頬に、キスをしてくれて。
小さな私をいつでもちゃんと女扱いしてくれて、優しい眼差しで、優しい声で、私を幸せにしてくれた。
それは私が大切な人の子どもだから。
親友の子どもだから。
だけど、いいの。
それでいいの。
太ちゃんに見つめられ、触れられるだけで満たされていく自分は苦しさよりも幸福を感じているから。
触れたい、もっと。
もっと深く。
もっと奥まで。
見たことのない太ちゃんが見たい。
私の知らない太ちゃんを私は引き出すことは出来る?
「さ、いい加減着替えろって」
私の髪を丁寧に乾かしてくれた太ちゃんが立ち上がる。
私はその胸に飛び込んだ。
「A?」
私の身体を引き離そうとする腕の力に抗うように太ちゃんの腰にぎゅっと手を回した。
「A」
困ったように優しく名前を呼ばれ、泣きたくなる。
太ちゃんの体温と甘い匂いに眩暈がした。
「A、俺もシャワー浴びたい」
私の頭を撫でながら言う太ちゃん。
そんなの私から離れる口実だって分かってる。
きっとこれは最初で最後のチャンス。
私は太ちゃんを抱きしめる腕を解くとバスタオルを床に落とした。
「ばかっ」
慌ててバスタオルを拾うとする太ちゃんにもう一度抱きつくと、胸元から綺麗に浮き出ている鎖骨に唇を寄せる。
お願い、太ちゃん。
私に少しでも女を感じるなら、私に少しでも魅力を感じるなら、私の身体に触れて欲しい。
そこに愛がなくても、決して後悔なんてしないから。
瞬間、
私は太ちゃんに顎を持ち上げられ、激しく唇を塞がれる。
激しく食まれ、吸われ、苦しくて口を開いた瞬間、咥内に侵入する熱く濡れた舌。
それはまるで生き物のように蠢き、私の咥内を侵していく。
舌を絡め取られ擦り合わせられ、引き出されるように吸われ、その激しさに涙が滲んだ。
やがて息をつくように離れた唇は濡れて光り、その艶めかしさに思わず目を背けた。
すぐに再び覆われる唇。
今度は何度も押し当てられ、唇の輪郭をなぞるように舌先で舐められる。
身体の奥から沸き上がる熱い疼き。
ぎゅっと疼く度に中心から流れ出るものが下着を汚していくのが分かる。
頭はぼうっとするのに、感覚は研ぎ澄まされていき、甘い吐息が止まらない。
静かな部屋に響く深いキスの音。
そっと目を開ければ、太ちゃんもまた目を開けていた。
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ましろ(プロフ) - ayachokoさん» た、大したことない(爆)太ちゃんが独りで息巻いてるだけです(爆)(爆) てかそんな思い付かないですよねアクロバティックなこと← (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ぐりさん» うわぁーもう半月経ってますね涙。ご、ごめんなさい;; しかもこの先、しばらくずっと話も動きませんが、どうかお付き合い下さいませヽ(;▽;)ノ (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - mamiさん» だいぶお待たせしてしまい本当にごめんなさいっ(土下座)体調崩して長期療養していて涙 ぼちぼち復活出来そうなので頑張りますね><。。 (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - すごいです、ましろさん…!!脇の下攻めるとかさすがすぎて(//∇//)私が知らない愛し方で啼かせて太ちゃんっ!←違う 自坦のハッピーエンドが少ないましろさんの作品。このお話はどうなるのか…ドキドキ(@_@;)続き楽しみにしてますっ(*≧∀≦*) (2017年11月30日 12時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぐり(プロフ) - もーう息苦しい!!ので、続きを!!どうかよろしくお願いしますー!!笑 (2017年11月28日 23時) (レス) id: ccfaf12877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2017年10月14日 16時