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「たいちゃん、きょう、おとまりちて?」
「おい、パパのことは無視かいっ」
「パパうるしゃいっ」
「うわっ、邪魔者扱いされてる、オレ。ガヤはオレの友達なのに。オレが連れてこなきゃ、Aは絶対に太ちゃんには会えないのに」
いじけて思いっきり大人気ないことを言う玉。
腕の中のAがぎゅうっと俺にしがみついた。
「やぁ、Aはたいちゃんにあうの!ママにたのむ!パパきらい!」
「ええ!好きでしょ、パパのこと好きでしょ!」
「きらいよ!」
ガーンと絵に書いたように傷ついた顔をする玉。
「小さい子相手に、意地悪言うからだろ」
俺が呆れて苦笑すると、
「そうよ、パパいじわるね」
俺の頬にAがちうっと可愛いキスをくれた。
Aを庇ったからご褒美のつもりなんだろう。
めちゃくちゃ可愛い。
「こらっ、A、パパ以外の男にそういうことしちゃいけませんって教えたでしょ」
眉を吊り上げてAにお説教する玉。
父親も大変だ。
「ママはけっこんするならいいってゆったもんっ」
「パパ結婚認めてないよっ」
「ママいいってゆったもん、ねぇたいちゃん、きょう、いっしょにねれる?」
「太ちゃんは今日はご用事があるから帰るって。残念だったね」
「パパ、だいっきらい!」
すっかり見慣れ、聞き慣れた漫才のような親子のやり取り。
玉が溺愛するのは凄く理解る。
俺だってこの小さな姫にはデレデレだから。
いつも自分の家に連れて帰りたくなるくらい可愛くて仕方がない。
Aの全てが可愛くて、愛おしくて。
「じゃあ、太ちゃんのおうちに来る?」
冗談で言えば、本気にしたAが目をキラキラと輝かせて、
「いくっ」
俺にますます強く抱きつく。
あ、まずいこと言っちゃったかな。
「こら、A、他の男の家なんて絶対駄目っ」
案の定、再び眉を吊り上げる玉。
「いやっ、たいちゃんのおうちとまるっ」
「ちょっとガヤ、惑わせないで、純粋なうちの娘を」
玉の抗議に、俺は「ごめんごめん」と笑って、
「A、太ちゃんちにはもっと大きくなってから泊まりにおいで。今日は太ちゃんがAのおうちに泊まるから」
Aの髪を撫でながら言う。
「おおきいってなんしゃい?」
「16歳かな?」
「それはそれでまずいわっ」
玉の的確な突っ込みに、それもそうかと笑いそうになりながらも、
だけどまさか、この時の会話をAがずっと覚えているなんて、この時俺は思いもしなかったんだ───。
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ましろ(プロフ) - ayachokoさん» た、大したことない(爆)太ちゃんが独りで息巻いてるだけです(爆)(爆) てかそんな思い付かないですよねアクロバティックなこと← (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - ぐりさん» うわぁーもう半月経ってますね涙。ご、ごめんなさい;; しかもこの先、しばらくずっと話も動きませんが、どうかお付き合い下さいませヽ(;▽;)ノ (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - mamiさん» だいぶお待たせしてしまい本当にごめんなさいっ(土下座)体調崩して長期療養していて涙 ぼちぼち復活出来そうなので頑張りますね><。。 (2017年12月14日 9時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - すごいです、ましろさん…!!脇の下攻めるとかさすがすぎて(//∇//)私が知らない愛し方で啼かせて太ちゃんっ!←違う 自坦のハッピーエンドが少ないましろさんの作品。このお話はどうなるのか…ドキドキ(@_@;)続き楽しみにしてますっ(*≧∀≦*) (2017年11月30日 12時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぐり(プロフ) - もーう息苦しい!!ので、続きを!!どうかよろしくお願いしますー!!笑 (2017年11月28日 23時) (レス) id: ccfaf12877 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましろ | 作成日時:2017年10月14日 16時