〜２１６〜 side.O ページ7
side.O
横たわるニノに回復魔法を使えるだけ使った。
それなのに、溢れ出る血は止まらない。
必死で血の溢れる所に手を押し付けた。
智「頼むから…止まってくれよ…」
ポタポタと自分の涙がニノの血と混ざり合う。
和「…お…の、さ…」
小さな声が聞こえ、ニノを見るとこっちをみて笑っていた。
智「ニノっ！」
和「も…ダメ…みた、いだ…(笑)」
智「そんなこと言うなよっ！！ぜってー治してやるから！」
和「ご、め…」
ガクッとニノの体から力が抜けた。
智「ふざけんなよ…そんな冗談笑えねぇって…」
体を揺すってもニノの体は力なく揺れるだけ。
血まみれの胸に耳を当てても、音は聞こえない。
智「そんな…イヤだ…」
うわぁー！！と泣き叫ぶ。
おいらの声に戦っている皆がニノのことを知る。
手に、耳に、頬に…ニノの血がついたまま、ゆっくりと立ち上がった。
智「お前だけは…絶対に許さねぇ！！！」
黒いドラゴンに向かって、短剣片手に走り出す。
ふわっと、体が軽くなった。
体が…軽い。
魔法を使ったわけじゃない。
それなのに魔法を使ってスピードを上げた時より体が軽くなった。
ドラゴンがAを抱えたままみんなの攻撃を避けて、余裕そうに笑っているのが見えて、相手の間合いに一歩踏み込んだ。
ドラゴンの空いた手がゆっくりとおいらの足を狙う。
あれ？こいつの攻撃すっげぇ遅い。
攻撃してきた手をジャンプで避け、回転しながらその手を短剣で攻撃し、着地と共に一歩下がった。
？「ぐっ…なかなかやるな…」
智「殺してやる…ニノの仇！」
横に回転を加えて威力を増しながらドラゴンに突っ込んでいくと、ドラゴンはおいらが攻撃しようとした場所にAを盾のようにした。
智「なっ！」
慌てて短剣の弾道をずらすと、その隙を狙っておいらの鳩尾を尻尾で攻撃。
智「ぐっ…」
雅「うわっ！」
あまりの強さに吹き飛ぶと、ちょうどその先にいた相葉ちゃんも一緒に吹き飛ばされる。
智「…っつ！相葉ちゃんわりぃ！」
雅「へーきへーき！それよりニノ…もしかして…」
今にでも泣き出しそうな相葉ちゃんに、おいらは無言で首を横に振った。
？「くくっ…脆いな…人間は脆い(笑)」
A「もしかして…和…ヤダ…そんな…」
ドラゴンがニヤニヤと笑い、Aがニノ事に気付いて涙を流した。
A「いやぁぁぁ！！」
？「くっ…なんだっ！この光はっ！」
Aが叫ぶと共に、部屋が白い光でいっぱいになった。
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chamiN614(プロフ) - こんにちは^_^更新ありがとうございます( ´∀｀)続きがますます楽しみです♪ (2020年10月22日 9時) (
レス) id: d892573298 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - kazu48さん» コメントありがとうございます！遅くなりましたがやっと少しだけ続きかけました…(汗)少しずつ、物凄く遅いペースで申し訳ないです(涙) (2020年10月22日 0時) (レス) id: be1440327b (このIDを非表示/違反報告)
kazu48(プロフ) - こんにちは。楽しく読ませて貰ってます。続きを楽しみに待ってます。頑張って下さい。 (2020年10月7日 11時) (レス) id: 5994dc718a (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - chamiN614さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！毎晩続きを考えてはいるものの、ちょっとどう書こうか悩んでる部分があって続き書けてない状態です…もうしばらくお待ちください！ (2019年3月26日 18時) (レス) id: 4033c5741e (このIDを非表示/違反報告)
chamiN614(プロフ) - お話読ませて頂きました^_^物語の世界に引き込まれてしまい、続きは？？って感じでワクワクしています。出筆活動大変でしょうが応援しています^_^ (2019年3月26日 18時) (レス) id: d892573298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カリン
| 作成日時：2016年6月22日 18時
