【文スト】転生して気付けば手遅れでした()【勘違い】

愚痴が三十四 ページ36

A視点




敦君と知り合いと言うことで何人かが反応する。いやまぁそうなりますよね。知ってた。

因みに私はこの時点で私の表情は完成度100％真心0％の立派な営業スマイルへと移行していた。是非もない。




「何？小僧、知っているのか。」



「はい！太宰さんに会う少し前、クレープをくれた人です！」




ざっくりした説明過ぎる。何故それでいいと思ったのか。




『余りにも空腹で困った様子でいらしたので……あんなものしか手元になくて、申し訳なかったです。

今ここにいらっしゃるという事は、あの後、大丈夫だったんですよね？よかったです。』



「はい！探偵社に拾ってもらえて……あのクレープで、僕、物凄く助かりました！本当に有難うございます！」



『それは良かったです。あの後もずっと心配で……』




なにも言わないのもアレなので、補足と共に社交辞令を述べれば輝かしい笑顔でお礼を言ってくれる。

浄化されるなぁ……もうなんか申し訳なくなってくるレベルで良い人過ぎる。これが主人公か。




「世間話は良い。それで、これが依頼の異能の箱か。」




どうやら依頼として受け取ってもらえたらしい。

良かった、最悪アポなしで来たせいで原作と関わっただけで何も得られない可能性もあったからな……

ここまで来たら、もうぱっぱと依頼を済ませて帰ってしまおう。そうする他に選択肢もないし。

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←愚痴が三十三

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す