【文スト】転生して気付けば手遅れでした()【勘違い】

愚痴が二十五 ページ27

A視点




私が奇妙なブロックと本と同居することになって早数日。

私は再び奇妙な本とブロックを仕舞い込んだ箱と睨めっこをしていた。




これはお祖父ちゃんの遺品の可能性が高い。だってこんないらないギミックつけてんだから。

なら、浮かんできた文字に有用な情報、もしかすると異能のことについても書かれてるかもしれない。

ならば見なくては。すっっっごい見たくないけど見なくては。だって異能わからない方が怖いし。




胸に右手を当てて一回深呼吸をした後、私は意を決して本を開き、開いた瞬間にクッションを構える。

いやだってなんか飛び出してきたら怖いし………無いよりはマシかと思って………




そんな私の考えとは違い、いつまで経っても本から何かが飛び出してくることはなかった。




良かった！心の底からよかった！！と狂喜乱舞したい気持ちを抑え、そろりと浮かんでいく文字を見てみる。




「親愛なる我が孫娘へ。

これを見ているということは、儂が死んで暫く経った頃だと思う。ところで横浜生活エンジョイしてる〜！？

まぁ死んだと言っても死んだふりして身代わり作ってそれ使って葬式しただけで、お前のお祖父ちゃんは今日も元気に世界を飛び回ってます。心配しないでください。」



『………おっ？』



「まぁ死んだとか全部異能譲ったり儂の存在を一回なかったことにして旅行エンジョイしたいだけなんで気にすんな。

あ、この本にはいろんな知識のせてるから捨てないほうが賢明だと思うぞい☆

まぁ傷なんて一切つかないようにしてるけどな！はっはっは！！」



『………』









『は？』




私の今の感情と比例して思わず地を這うような低い声が出たが、私は全く悪くないと思う。

えっいやうっそだろお祖父ちゃん生きてたの！？まさかの！！？？

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