【文スト】転生して気付けば手遅れでした()【勘違い】

愚痴が二十四 ページ26

A視点




ナオミちゃんを家に呼んでから数日が経ったある休日のこと。

私は例の赤い革表紙の本と鉄か銀かの四角いブロックを前にして腕組みをし、仁王立ちしていた。




あの後、結局何回捨てて燃やしてなどのありとあらゆる手段で本を破壊・破棄しようとしたのだが、直ぐに綺麗な状態で私の手元に戻って来たのだ。




………マジでなにこれ………




私の手元から決して離れる事のないこの二つの物体。控えめに言って怖いし気持ち悪い。

しかし破棄も破壊も出来ないのだからどうにかするしかないのだ。




ごくり、と唾を飲み込む。




かくなる上は、この本を読んでみるしか方法は無いのか………えぇ普通に怖ッ………

でもこのブロックの方は使い方なんて「鈍器にする」ぐらいしか思いつかないし………本読むしか無いよなぁ………




タイトル無いから余計に怖い。グ ロ画像とかだけは勘弁！！




祈りながら、そっと豪華な革表紙の片側、装飾的に恐らく表であろう方を持ち上げてみる。

しかし、紙は白紙だった。




あ、なんだ………とほっとしながら、私は次の頁も見てみようと手を伸ばしたその瞬間。




白紙に黒い文字が浮かび上がって来た。




『ヴあぁｊをあふぁｈふうおｈ！？？！？』




文字が浮かんだ瞬間に思いっきり叫んで本を放り投げた。このマンションが完全防音性で助かった。

ていうかえっ怖い何怖いマジでえぇいやちょっえっマジで怖い………驚きすぎて文字読めなかったし………




結局、怖すぎたので本とブロックは鍵付きの箱に入れて仕舞い込んでおくことにした。

うん、怖いからね。それがいい。

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