60話……です ページ15
貴「なあ､おやじ｡何か……焦げ臭くないか？」
おやじ「焦げ？何も臭わないが……」
潮風にのって何かが焼け焦げた臭いが確かにしている
貴(元親……)
大阪から届いた手紙の内容が頭を過る
貴「胸騒ぎがする……送ってもらって済まないが､おやじさんはすぐに帰った方がいい」
おやじ「わかった｡お前さんも気を付けて行くんだぞ？」
貴「ああ､わかってる｡」
Aはうっすらと見えだした陸の影に眉を潜めた
それから一刻後
四国に近付くにつれて焼け焦げた臭いが増していく
地に足をつけた時には思わず鼻を押さえる程､臭いが濃くなっていた
貴(これは流石に……やり過ぎだろ)
Aがそう思うほどに四国は無惨な姿になっていた
美しかった港も､町並みも全てが燃え尽きている
貴(取り敢えず元親に会わなきゃ話しにならねぇ)
壊滅している町中にAは足を踏み入れた
・
暫く歩いていると人影が見えてきた
巨体の銀髪が目立つ男
貴「元ちk…ガシャン！！
大きな得物がAの刀によって止められた
貴「……客人に随分な歓迎だな元親」
元親「客人？何の話だ！！」
貴「おい…昔馴染みの顔を忘れたのか？」
即座に羽織っていた物を脱ぎ捨てれば綺麗な紫陽花が姿を現す
元親「その着物……」
貴「久しいな元親」
元親「A！！何でここに居やがるんでぇ！？」
貴「お前に用があるんだが……まずはお前さんの話からだな」
まっすぐに長曾我部の目を見れば､彼はAの意図がわかったように話始めた
元親「俺が航海から帰って来た時にはもう四国は火の海だった」
元親は悔しそうに唇を噛む
元親「俺達ゃ生存者を探す為に火の中を走り回ったが､生存者は……ｯ 一人も…見つからなかった」
貴「敵は､お前の留守中に仕掛けてきたわけか…お前が航海に出ることを敵は知っていた可能があるな」
元親「……ｯ」
不意に長曾我部が動揺する
貴「その反応…元親､心当たりでもあるのか？」
元親「そんなはずはねぇ……そんなはずはねぇんだ！！彼奴はこんなことする奴じゃねぇ！！！」
貴「落ち着け元親…動揺するのはわかるが､国主のお前が揺らいでどうする」
元親「…すまねぇ｡だが！」
子供のように知らぬ存ぜぬと現実を見ようとしない長宗我部の胸ぐらを掴んだ
元親「……っ！！」
貴「甘ったれるなよ」
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梗谷(プロフ) - またまたコメントありがとうございます！！和んで頂いてよかったです！幸村様可愛ですよね(*´∀｀)戦の時とのギャップがまた好きなんです！ (2016年6月28日 16時) (
レス) id: c7e9fbbed0 (このIDを非表示/違反報告)
百久一目(プロフ) - 幸村氏が…迚頗るとびきり目玉が飛び出るほど、いや、この場合目に入れてもいたくないほど、可愛いです。 そこで破廉恥だって叫ぶ時点で幸村氏ですねー(和み和み) (2016年6月28日 12時) (レス) id: 421761368c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒城 | 作成日時：2016年6月23日 20時
