検索窓
今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:13,289 hit

57話……です ページ12

※オリキャラが出てきます
苦手な方はバックしてください


風が唸りをあげる

今日は天気がいいのに風が強かった

しかも向かい風で息を吸うのも苦しい

貴(今日中に着けるか怪しいな…)

宿を出たAは急ぎ足で目的地に向かった



結局目的地に着いた時にはもう日が沈んでいた


海が臨めるところに建っている少し古ぼけた店がある

そこには大きく『菊屋』と書かれていた

Aは戸を叩いた

中から返事が聞こえる

貴「夜分に済まない。お花さんは居るか?」

少女「どちら様?」

戸を少し開けて顔を覗かせたのは未だあどけなさが顔に残る少女だった

貴「檜佐木が来たと家主に伝えてくれ」

少女は不思議そうな顔をしたが、すぐに中へと引っ込んでいった

暫く待っていると、バシーン!!と戸が壊れるのではないかと思うくらいの勢いで戸が開く

?「A!!Aなのね!!会いたかった!!!」

中から出てきたのは30代くらいの女性

貴「お久し振りです お花さん。元気そうで何よりです」

お花と呼ばれた女性、実は四国の出であり、一時期Aがお世話になっていた人である

お花「あぁ……その死んだ魚の様な目!目付きの悪さ!極め付けにその声!!本当にAだぁ〜!!」

感極まったのかお花は勢い良くAに抱き付く

貴「苦しいです。それに軽く俺に失礼ですよ」

お花「も〜細かい事はいいの!さぁ中に入った!入った!!」

背中を押され中に入れられる

お花「ご飯は食べてきたの?お風呂は?今晩はここに泊まりなさいな」

貴「お花さん悪いが泊まりに来たんじゃ無いんだ。ここに来たのは預けていた物を取りに……」

お花「あら、じゃあ長曾我部様の所に行くのね?」

貴「えぇ、近く大きい戦が控えていますので元親に協力を煽るよう上からの命令です」

二人向かい合わせに座るとお花は困ったように眉根を寄せた

お花「そう…気を付けてね?最近騒がしいのよ、四国で何かあったらしくてねぇ……」

貴「そうですか……でしたら余計にあれは必要ですね。あれは俺と言う証ですから」

お花「そうね…長曾我部様からの大切な贈り物なのでしょう?」

貴「はい。彼奴からの初めての贈り物なんですよ。あの着物は」

お花「わかったわ…待っててね。取ってくるから」

Aはパタパタと部屋から出ていったお花を見送った

58話……です→←56話……です



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

梗谷(プロフ) - またまたコメントありがとうございます!!和んで頂いてよかったです!幸村様可愛ですよね(*´∀`)戦の時とのギャップがまた好きなんです! (2016年6月28日 16時) (レス) id: c7e9fbbed0 (このIDを非表示/違反報告)
百久一目(プロフ) - 幸村氏が…迚頗るとびきり目玉が飛び出るほど、いや、この場合目に入れてもいたくないほど、可愛いです。 そこで破廉恥だって叫ぶ時点で幸村氏ですねー(和み和み) (2016年6月28日 12時) (レス) id: 421761368c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒城 | 作成日時:2016年6月23日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。