【薄桜鬼】新選組の鬼姫２

やましくないはず ページ10

Aの部屋

沖田「おかえり。Aちゃん。」

A「総司。」

天井から降りて総司に驚く。

私の部屋になぜ。

沖田「今日山崎と二人で歩いてたよね。その後は違う男と居たし。」

巡察中に見たのかしら。

A「丞くんは偶然。あの子は弟みたいなものだし。」

総司の目がこわい。

沖田「普通に帰ってこないなんて。やましいの？」

A「やましくないはず。」

じゃあ何故普通に帰って来なかったのか。

自分でもよく分からない。

沖田「Aちゃんは好きな人がいるの？」

A「いない。ごめんね。」

好きにならないように抑えているうちに分からなくなってしまったのかもしれない。

沖田「何で謝ったりするのかな？」

A「迂闊な行動が多くて自分で嫌になるから。」

世間知らずなのだとひしひしと感じる。

総司は私を抱きしめた。

沖田「お香…？Aちゃんから…。」

風間さんの移り香だ。

抱きしめられた時いい香りがしてたから。

なかなか離してくれなかったし。

A「いい香りだよね…っ。」

総司がいきなり口付けした。

沖田「僕はAちゃんが好きだよ。いい加減気がついてよ。」

切ない顔で私を見つめる総司。

A「総司。」

何度も何度も総司が口付ける。

また抱きしめられると総司の胸の音も早鐘のように響いて聞こえた。

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